李克強総理は14日午前にフィリピンで開かれた第20回ASEANプラス3(中日韓)首脳会議に出席した。新華社が伝えた。
李総理は「東アジア経済共同体の構築はASEANプラス3協力の戦略目標の1つであり、域内国の人々の長期的・根本的利益に合致する。中国側は東アジア経済共同体の構築について次のいくつかの必要性を主張する。『1つの趣旨』の堅持、すなわち地域経済の統合を促進し、融合的発展と共同発展を実現する。『2つの原則』の堅持、すなわちASEANの中心的地位を堅持し、協議による一致、開放・包摂、各国の受け入れやすさに配慮する『ASEAN方式』を堅持する。『3つのレベルの協力』の推進、すなわちASEANプラス3協力をメインルート、中日韓との3組のASEANプラス1協力を基礎に、中日韓、瀾滄江―メコン川、東ASEAN成長地域(BIMP-EAGA)という準地域協力を有益な補完として、東アジア経済共同体の構築が健全で、安定した、持続可能な道を終始歩むようにする」と述べた。
李総理はこれについて次のように提案した。
(1)貿易の自由化と円滑化を力強く進め、単一市場へ一歩一歩邁進する。各国はさらに市場開放を拡大し、サービス貿易と投資の自由化・円滑化水準を高めるべきだ。中日韓自由貿易協定交渉を加速して、より積極的な姿勢で域内包括的経済連携(RCEP)交渉を進める。
(2)生産能力・投資協力を拡大し、互恵・ウィンウィンの産業チェーンを築く。軽工業、繊維、家電、建材、冶金など従来型産業の投資協力を拡大すると同時に、デジタル経済、スマート経済、グリーン経済、シェアリングエコノミーなど新興産業の協力を加速し、三者協力の空間を拡大する。
(3)インフラ協力を強化し、コネクティビティネットワークを構築する。中国側は「一帯一路」(the Belt and Road)イニシアティブとASEAN連結性マスタープランをより良く連携させ、陸・海・空・サイバー空間の四位一体のコネクティビティを推し進めたい。
(4)金融協力を深め、地域金融の安定を維持する。地域金融協力システムの構築を共同推進し、地域金融セーフティネットを構築し、アジアインフラ投資銀行、シルクロード基金、アジア金融協力協会の役割を十分に発揮する。
(5)持続可能な開発の協力を強化し、均衡ある、包摂的で、あまねく恩恵の及ぶ地域開発構造を築く。東アジア経済共同体の構築は、各国が幅広く利益を得るものであるべきであり、特に後進国の懸念にしっかりと配慮すべきだ。
(6)人的・文化的交流・協力を拡大し、共同体意識を高める。国民間の交流を拡大し、文化の相互学習・参考を推進し、相互理解・信頼・友情を深める。観光協力を一層強化し、手軽で安全かつ快適な旅行環境を築く。(編集NA)
「人民網日本語版」2017年11月15日
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