広州で6日に開幕した2017年フォーチュン・グローバル・フォーラムで、米アップル社のティム・クック最高経営責任者(CEO)が、「中国の近年の変化には驚かされる。私が初めて中国に来た25年前は、中国が今のように現代化された都市になるとは思ってもみなかった。今回は、空港を出る前に驚かされた。中国には、世界で最も現代化されたインフラがある」と語った。経済日報が報じた。
全体会議でスピーチするアップル社のティム・クックCEO(写真右、12月6日、撮影・孫瑞博)。
アップル社クックCEO「メイド・イン・チャイナの技術は非常に成熟」
近年、中国はアップル社にとって一層重要性を増しており、革新的商品設計が売りのiPhoneなどの商品は、中国でも好評を博している。そして、アップル社にとって、中国は最も重要な市場の一つとなっている。
アップル社が「メイド・イン・チャイナ」を選んだ理由について、クックCEOは、「中国の製造業の水準を信頼しているから。多くの人が、当社がこれほど多くの中国のサプライヤーと提携しているのは、中国の人件費が安いからだと思っている。しかし、実際にはそうではなく、中国には優れた生産技術とハイクオリティの生産工芸がある。中国にはすでに非常に成熟した製造技術がある」と説明した。
12月6日、「新前沿」をテーマにした会議でスピーチする阿里巴巴集団の創始者である馬雲会長(写真左、12月6日、撮影・殷剛)。
馬雲「中国市場は一層深く開発中」
阿里巴巴(アリババ)集団の創始者である馬雲(ジャック・マー)会長は、「中国市場のポテンシャルは巨大だが、これまではずっと『浅い市場』だった。現在、中国市場は少しずつ深く開発され、中所得者層が少しずつ増えている。また、国民の教育の程度や文化レベルも高くなっている。その他、すでに大きな成果を上げているものの、中国は今でも包摂的で、あまねく恩恵のある発展の道を歩み続けており、中国が良好な発展の勢いを保っている重要な要素となっている」と語った。
新興技術にいかに対応するかについて、馬雲会長は、「新興技術は、人類にとって、デメリットよりメリットのほうが大きい。当社は中小企業が市場に入れるルートを設置して、それをサポートしたい。クラウドコンピューティングやEC取引プラットフォームなどの新技術はそれを成し遂げることができる。どんな企業も、新技術を恐れてはならず、積極的にそれを採用し、変化に適応しなければならない。そして新しいスタイルを学び続けなければならない」との見方を示した。
全体会議でスピーチする騰訊の創始者である馬化騰CEO兼会長(写真右、12月6日、撮影・孫瑞博)。
馬化騰会長「合理的な競争は企業にとって有益」
騰訊(テンセント)の馬化騰・CEO兼会長は、米誌「フォーチュン」の編集主任も務め、フォーチュン・グローバル・フォーラムのAdam Lashinsky会長が司会を務めるインタビューに応え、騰訊の稼ぎ頭である微信(Wechat)と阿里巴巴の競争が焦点となった。
馬化騰会長は、「現在、微信は以前の設計を超えている。人と人をつなぐアプリから、人とさまざまなサービスをつなぐアプリになっており、微信支付(WeChatペイメント)はかなり普及した」との見方を示した。今年初めに騰訊が打ち出した、注目を集めたオープンプラットフォーム「微信小程序(WeChat Mini Apps)」について、馬化騰会長は、「スキャンするだけで、インストールしていないミニプログラムに入ることができる。今後はインストールしなくても、コードをスキャンするだけで、アプリのような機能が使えるスタイルが増えるだろう」と、このプログラムの見通しが明るいことを強調した。
中国のインターネットサービス企業「ビッグ2」である、騰訊と阿里巴巴の競争も、さまざまなシーンで議論される話題となっている。その点について、馬化騰会長は、「2社には確かにたくさんの競争が存在するが、合理的な競争は発展を促進してくれ、メリットとなる。当社のモバイル決済は世界最先端で、これも阿里巴巴の支付宝との競争のおかげ」との見方を示した。(編集KN)
「人民網日本語版」2017年12月8日
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