裸眼3D映像で故宮を見学し、「宮廷装束」を試着し、国宝に「触れる」といった故宮のデジタル化製品を24日、日本の観光客一行が故宮文化資産デジタル化応用研究所を訪れて体験した。人民網が伝えた。
観光客は、大型スクリーンに映し出される臨場感あふれるVR映像を通じて、空高くから故宮の全景を俯瞰することができる。また、屋根の煉瓦やタイルの一つ一つをつぶさに観ることも可能で、観る人はまるでその場にいるような錯覚に陥り、現代と伝統が融合した故宮の魅力を全面的に感じることができる。
故宮文化資産デジタル化応用研究所は2003年10月、デジタル技術を応用して故宮の豊かな文化遺産を保護・研究・展示して、次世代に継承することを主旨として、故宮博物館と日本の凸版印刷株式会社(以下、「日本凸版印刷」)が共同で設立した。同研究所は、これまでに、「紫禁城・天子の宮殿」をテーマに、「太和殿」、「三大殿」、「養心殿」、「倦勤斋」、「霊沼軒」、「角楼」といったVRによる6作品とデジタル化製品シリーズを完成させている。
瑞門デジタル館では、宮廷装束を「試着」するというインタラクティブ・ゲーム用スクリーンが、来館者の注目を集め、賑わいを見せている。腕を動かすだけで、一瞬で清朝時代の様々な装束に着替えることができる。またVR装置を使い、当時の宮殿へ「舞い戻り」、長い「指甲套(金属製の爪カバー)」をつけて、一杯の茶を味わうこともできる。日本人観光客の長内さん(女性)は、3D文化財の展示が気に入ったということで、タッチスクリーンで各文化財に「触れ」、全方位から細部までつぶさに観察し、「貴重な文化財をこんな間近に見ることで、詳細が分かり、いろんな角度で見ることができ、臨場感のある新しい体験だった」とした。一般見学者は、故宮公式サイトで予約すれば、瑞門デジタル館の無料見学と故宮のデジタル化製品を体験することができる。
日本凸版印刷北京事務所の本田和秀・首席代表は、「このプロジェクトは故宮博物院と凸版印刷株式会社が2000年から提携をスタートし、2020年の第4期まで進むことが決まっている。これは個人的な希望だが、もっともっと様々なものを千年も2千年も先に伝えていければと考えている」としている。(編集KM)
「人民網日本語版」2018年4月27日
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