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植物の宝庫により多くの彩りを添える中国国家植物園

人民網日本語版 2022年05月05日11:22

重さ最大25キログラムに上るオオミヤシの種、綿のように軽いミヤマウズラの種、200種以上の中国内外の牡丹……。このほど正式に発足した中国国家植物園は、活気に満ち溢れている。

4月18日、北京市の国家植物園を見学する観光客。撮影・賀路啓/人民図片

同植物園は中国の植物多様性保護拠点だ。習近平国家主席は「国連生物多様性条約会議第15回締約国会議(COP15)」で、現地保全及び生息域外保全を結びつける原則に基づき、北京市や広州市などの国家植物園の体制構築を開始すると発表した。

国家植物園体制の重要な構成部分として今回設立された同植物園は、中国科学院植物研究所(南園)と北京市植物園(北園)が既存の条件を踏まえた上で、拡張により効果的かつ有機的な統合を行い完成したもので、計画総面積600ヘクタール近く、植物を3万種以上収集する上、五大陸の代表的な植物の標本を500万点収蔵し、中国トップの科学研究力と植物の生息域外保全水準を備える。計画によると、同植物園はさらに植物科学研究センター、生息域外保全研究センター、遺伝資源保存センター、標本館2期、五大陸温室群などのプロジェクトを完成させ、28の特色専門園を建設する計画だ。

4月19日、国家植物園科学教育館を見学する観光客。撮影・杜建坡/人民図片

豊富な種の収集は同植物園の一大特色だ。植物資源の保護方法は、現地保全及び生息域外保全に分かれる。一般的な植物園や公園と異なり、同植物園には植物の生息域外保全及び科学研究という重要機能がある。資源の生息域外保全、植物の科学研究にしても、科学発信、園林・園芸展示にしても、豊富な種の収集の上に構築されている。同植物園はすでに1万5000種以上の植物を生息域外保全している。これには1000種近くの絶滅危惧植物と、「国家重点保護野生植物リスト」に登録されている300種以上の中国重点野生保護植物が含まれる。例えば北京植物園は2004年より北京地域アツモリソウ属植物の資源調査と保全研究を開始しており、絶滅危惧種のアツモリソウの個体群を回復させている。また同植物園は持続的に「種子から種子へ」の植物保全動的全プロセスを構築・整備し、生存の危機にさらされている種、地域固有種、重要な経済的価値を持つ種の効果的な保護を行う。

4月19日、国家植物園でチューリップを観賞する観光客。撮影・杜建坡/人民図片

中国は植物多様性が世界で最も豊富な国の一つで、既知の高等植物は3万7000種以上と世界の約10分の1を占めている。中国の植物科学研究は近年、急速に発展しているが、一部の不足点も存在する。将来的に、一部のハイレベルの国家植物園を選択・建設し、国家公園を主体とする現地保全体制と効果的に連結し、相互に補完することで、中国の植物多様性保護のフルカバーと持続可能な利用を推進し、中国の85%以上の野生在来植物、すべての重点保護野生植物種の生息域外保全という目標の達成にプラスとなる。(編集YF)

「人民網日本語版」2022年5月5日

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