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初めてチョモランマ登頂の中国科学調査隊、世界最高標高の自動気象観測所を設置

人民網日本語版 2022年05月05日10:13

4日、チョモランマに登頂した科学調査隊員。撮影・索朗多吉

13人からなるチョモランマ科学調査隊員が4日昼、チョモランマ登頂に成功した。中国のチョモランマ科学調査において、標高8000メートルを超えたのはこれが初めてとなる。人民日報が伝えた。

重さ50キログラムに上る自動気象観測所が4日午後0時46分頃、チョモランマ北側斜面の標高8830メートルの地点に設置され、リアルタイムデータが正常に伝送された。これは世界で標高が最高の自動気象観測所であり、中国の自動気象観測所の設置高度の記録を更新した。これは、得られた実測データがチョモランマの超高標高気象記録の空白を埋めると同時に、中国のチョモランマ段状気象観測体制が大まかに完成したことをも意味する。チョモランマ科学調査専門家及び科学調査登頂隊員は昨年より数々の困難を乗り越え、標高5200−8300メートルのチョモランマ北側斜面で7つの自動気象観測所を次々と作り、稼働させた。これらの気象観測所は段状に分布しており、チョモランマ北側斜面の気温、相対湿度、風速、風向き、太陽放射などのデータを正確に実測できる。科学調査隊員はさらに初めて「地球の頂」で高精度レーダーを使い、山頂の氷雪の厚さを計測した。

今回の科学調査はさらに、飛行船大気観測の標高の世界記録突破を試み、9000メートルに挑む。超高標高大気汚染の輸送を追跡し、科学調査者の高標高への適応性に注目する。

4日、自動気象観測所を設置する科学調査隊員。撮影・索朗多吉

中国科学院院士で、第2回青蔵高原(チベット高原)総合科学調査隊隊長の姚檀棟氏によると、今回のチョモランマ科学調査では初めて先進的な技術、方法、手段を採用し、西風と季節風の相互作用、「アジアの給水塔」の変化、生態系及び生物多様性、人類活動などの重要科学問題をめぐり、チョモランマ地域の6大層位の垂直的な変化の特徴と相互作用メカニズムを調査・研究する上、温暖化を背景とするチョモランマ超高標高地域の環境変化の法則、温室効果ガスの濃度の変化の特徴及び生態系のカーボンシンク機能、人類の極端環境への適応の特徴を解明することにより、地球システムの科学研究の新たなブレイクスルーを実現し、チョモランマ自然保護における革新的で科学的なプランを策定する。(編集YF)

「人民網日本語版」2022年5月5日

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