7月15日午前、「友好都市 共に未来へ」をテーマにした中日友好都市青少年オンライン交流イベントが湖北省武漢市で開催。湖北省と長崎県、武漢市と大分市、襄陽市と犬山市、荊州市と会津若松市、鄂州市と三条市の友好都市5組の青少年がオンラインとオフラインを組み合わせる形で、「バーチャル相互訪問」を行い、自分たちが暮らす美しい都市について語り合った。
湖北省外事弁公室の室長を務める省対外友好協会の章笑梅会長と省対外友好協会の司晴川専従副会長、長崎県文化観光国際部国際課の江口信課長、日本貿易振興機構(ジェトロ)武漢事務所の佐伯岳彦首席代表、武漢市外事弁公室の李軍副室長、大分市日中友好協会の佐藤日出美会長、湖北省襄陽市、荊州市、鄂州市の外事弁公室の主な指導者、犬山市、会津若松市、三条市、日中友好協会の代表らが出席した。
章会長は、主催者を代表して、各参加者に感謝の意を示し、「新型コロナウイルス感染拡大の試練を経験した中日友好都市は共に手を携えて、試練がもたらした一時的な困難を乗り越え、交流をさらに積極的に展開し、相互信頼、交流を揺るぎない姿勢で促進し、さらに多くのスタイルで友好協力を充実させ、本当の意味で友好都市を中日両国の国民の幾世代にもわたる友好を安定させるバラストにしている。今年はちょうど中日国交正常化50周年に当たる。今回のイベントを通して、双方の若い世代が、前の世代が築いた強い絆を受け継ぎ、人的・文化的交流を深め、中日友好の種を一人でも多くの人の心に撒き、中日両国でさらに多くの実を結ぶようになることを願っている」と語った。
江口課長は挨拶の中で、「辛亥革命100周年を迎えた2011年に、当県と湖北省は友好交流関係を結んだ。その時から、双方は文化やスポーツ、教育といった面の交流と協力を展開し、青少年交流を積極的に推進してきた。近年、新型コロナウイルスの影響で、相互訪問を実現することはできていないが、高校生のオンライン交流といったイベントを開催してきた。若者の交流は将来に友好交流を深めるうえで重要な意義を持っている。日中関係にはさまざまな問題も存在しているが、最も大切なのは未来の世代を育成し、友好と相互信頼を人々の心に刻み、絆をしっかりと強めることだ」と語った。
佐伯所長は挨拶の中で、「2020年以来、新型コロナウイルスの影響で、日中間の往来は大きな影響を受けてきた。日中間の友好往来が少しずつ回復することを願っている。日中友好交流を促進する組織として、日中経済交流に寄与していきたい。今年は湖北省と共に、さらに多くの高等教育機関間の協力を展開していく計画だ」と語った。
イベント会場では、各都市が派遣した青少年代表が、自分で撮影したVlogやスピーチを披露し、それぞれの都市の文化や特色、生活を生き生きと紹介した。素晴らしい作品やスピーチを通して、参加者は中日文化の独特の魅力を感じることができた。
湖北省の青年代表・張博為さんが披露したVlogで、張さんは「タイムマシン」に乗り、参加者を神秘的で美しい湖北省へのオンライン観光へと案内した。長崎県代表の堤賢太郎さんは、孫文と長崎の実業家・梅屋庄吉の間の絆について紹介した。湖北省と長崎県は2011年から友好交流を展開するようになり、新型コロナウイルス感染拡大前は、両都市の青少年が頻繁に相互訪問を行っていた。今後を展望した青年代表らは、1日も早く対面交流ができる日が来ることを強く願う思いを語っていた。
武漢市外国語学校の中学3年生・白硯銘さんは最年少の代表として発言し、日本語と中国の漢詩を使って、武漢の朝食、江灘のナイトライフといった都市文化を紹介し、参加者を魅了した。大分市国際課の岩戸ちなつさんは同市の青年代表として発言し、動画を通して、両市の友好の歴史を振り返ったほか、両市の交流状況を紹介し、同市の簡単な紹介も行った。
大分市は、湖北省武漢市が国際友好都市を締結した一番目の都市で、両市は1979年に友好都市を締結した。ここ約40年間、両市は人的・文化的分野や経済貿易といった分野で幅広い協力を展開し、多くの成果を挙げてきた。両市は今後も人的・文化的交流をベースに、一歩踏み込んだ対話や意思の疎通を展開し、密接に友好往来を行い、中日友好都市交流と協力の質の高い発展を促進するために、さらなる貢献を果たすことを願っている。
襄陽市と犬山市はショート動画や会場でのプロモーションを通して、それぞれの都市の新たな発展、魅力を紹介し、共に友好交流の歴史を振り返ったほか、双方の今後の交流、協力に関して協議し、オンラインであったものの多くの収穫があった。襄陽市が製作したVlogやPPTによるプロモーションは、完成度が高く、同市の都市の様子や長い歴史をPRしているほか、犬山市との約40年に及ぶ交流の成果も紹介している。犬山市は工夫を凝らした動画を披露した。若者たちがドローンを使って犬山市の風景を撮影し、代表3人がナレーターを務め、同市を紹介したほか、襄陽市との交流のエピソードや強い絆を紹介した。犬山市は、襄陽市が初めて友好都市関係を結んだ都市で、1983年に友好都市となってから今に至るまで、双方は友好交流の理念を終始貫き、各分野の交流、協力を展開し、友好関係を深め続けてきた。
荊州市のサブ会場では、双方の代表が挨拶の言葉を述べ、友好都市間の交流をめぐって、過去のエピソードを振り返り、未来の発展を展望した。長江大学日本語学科の大学生4人が友好都市である会津若松市の代表と、同市の歴史や文化、民俗といった興味のあることを話題に、交流を行った。メイン会場の展示コーナーでは、両市の青年代表は撮影したショート動画やPPTを通して、それぞれの都市の景色の美しい名所や発展の変化を紹介し、理解と親睦を深めた。荊州市と会津若松市は1991年に友好都市関係を結んで以来、上層部の幹部が頻繁に交流し、民間も活発に交流し、医療や青少年交流といった分野で、効果が著しく、実りの多い交流と協力を展開してきた。
鄂州市の学生・張涵逸さんは、同市の代表として今回のオンライン交流イベントに参加した。張さんは2018年に鄂州市と三条市の中学生遊学交流イベントに参加して、日本を訪問した。その1年後、日本の学生が鄂州市を訪問した際、張さんは、仲良くなった日本人の友達を自分の家に招いた。美術を専門に学ぶ張さんは、日本の浮世絵と中国の孫悟空の要素を組み合わせた絵を描いて、両市の市民が友好都市締結28周年を迎えたのを機に、手を携えて共に前進することを望む気持ちを表現した。三条市の青年代表・若林亜依さんはVlogの中で、ガイドとして三条市を紹介し、同市の魅力を伝えた。
サブ会場のイベントで、鄂州市と三条市は今後の経済や文化交流を展望した。経済交流の面では、鄂州市は三条市に対し、鄂州花湖空港が間もなく開港するという良いニュースを伝え、今後さまざまな分野で、マルチレベルの協力の機会を模索することを望んでいると伝えた。文化の面では、両市は今年8月開催の鄂州-三条青少年オンライン文化交流イベントの詳細について意思の疎通を取ったほか、今年10月と来年の書道・絵画作品交流展開催に向けて、意見を交換した。
今回のイベントは、中国人民対外友好協会の提案と指導の下、湖北省対外友好協会が主催し、湖北省で開催された今年最大規模の中日友好都市交流イベントとなった。そして、中日友好都市協力の質の高い発展を促進し、両国の青少年の理解や親睦を深める積極的な活動となった。イベントでは、襄陽市や荊州市、鄂州市が、それぞれの友好都市の代表とグループに分かれて、友好都市間のプロジェクトや計画といった内容をめぐって交流を行った。湖北省対外友好協会は、今回のイベント開催を機に、一人でも多くの青少年が中日友好事業に積極的に携わるようになり、同省の中日友好都市の交流と協力がさらなる高みへと進み、中日友好事業に新たな貢献を果たすことを願っている。
「人民網日本語版」2022年9月23日