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中国軍が台湾島周辺で演習、制海権・制空権・制情報権の奪取能力を検証

人民網日本語版 2023年04月10日14:03

中国人民解放軍東部戦区は4月8日から10日まで、計画に基づき、台湾海峡、台湾島北部・南部、台湾島東方海空域で、台湾島周辺の戦時に備えたパトロール及び演習「聯合利剣」を実施している。東部戦区の施毅報道官はこれについて、「『台湾独立』分裂勢力の外部勢力と結託した挑発に対する厳重な警告であり、国家の主権及び領土的一体性を守るために必要な行動だ」と表明した。

東部戦区連合作戦指揮センターが行動指令を下達すると、陸軍の長距離多連装ロケットシステム、海軍の護衛駆逐艦、地対艦ミサイル打撃群、空軍の戦闘機、爆撃機、給油機、ロケット軍の通常ミサイル火力部隊などが予定区域に迅速に集結し、展開し、計画に従い制海権、制空権、制情報権の合同奪取行動の演習を行った。地上の指揮機関から空中の指揮中枢まで、陸上の火力部隊から海空の作戦プラットフォームまで、指揮情報は効率的に伝わり、任務遂行部隊は緊密に連携した。

8日の演習では、合同作戦体制下での制海権、制空権、制情報権を奪取する能力を重点的に検証。各部隊は台湾島周辺の戦時に備えたパトロールを実施し、台湾島に接近し、全方向から包囲する威嚇・圧力態勢を整えた。

9日も台湾島周辺の戦時に備えたパトロールと演習「聯合利剣」を継続。東部戦区連合作戦指揮センターの一元的指揮の下、各軍兵種部隊が台湾島及び周辺海域の重要目標に対する合同精密攻撃のシミュレーションを実施し、台湾島に対する包囲・接近態勢を維持した。

■演習全体を概括する3つの「大」

国防大学国家安全学院の張弛准教授は、今回の演習全体を概括する言葉として3つの「大」を挙げる。大範囲(広範囲)の戦場一斉展開、大規模な合同抑止・攻撃行動、大区域(広い区域)での立体的な封鎖管制及び制海権・制空権・制情報権の奪取だ。

部隊の配備状況を見ると、海空部隊は台湾島西岸に接近し、台湾島南北両端まで展開し、台湾島東方のいわゆる「防壁」を打破した。これは台湾島を四方から包囲し、全方向から封鎖し、全面的に抑えつける態勢を形成することが目的だ。

張准教授は、「こうした態勢によって『台湾独立』分裂勢力をおびえさせ、『米国に頼り独立を謀る』ことが破滅への道であり、祖国分裂に活路はないという強いメッセージを伝えている」との見方を示す。

■空母「山東」が第一列島線を出て配備

ほかにも、国産空母「山東」が今回の演習に参加したことが注目される。以前メディアは、空母「山東」を中心とする艦隊がフィリピンと台湾島との間のバシー海峡を通過した後、台湾島南東沖に入ったうえ、西太平洋海域で演習を行ったことを報じた。

張准教授は「今回の演習への『山東』の参加は、今回の行動の大きな注目点だ。空母『山東』の艦隊が第一列島線を出て配備されたことは、中国の遠洋作戦能力が大幅に向上したことを物語っている」と指摘。

「空母『山東』の艦隊は西太平洋の要衝・要路を占拠することで、海上の障壁としての役割を発揮し、対外的には外部の干渉勢力を阻止し、対内的には『台湾独立』分裂勢力を封鎖して、部隊を配備することができる」とした。

張准教授は「今後中国の空母艦隊はさらに頻繁に遠洋へ挺進し、地域の平和と台湾海峡の安定を維持する大国の重要な力となるだろう」とした。(編集NA)

「人民網日本語版」2023年4月10日

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