習近平国家主席は3月31日に北京の人民大会堂で、スペインのサンチェス首相、マレーシアのアンワル首相、シンガポールのリー・シェンロン首相とそれぞれ会談した。習主席の会談を円心として3つの同心円を描くことができる。その3つの同心円からは、中国と3ヶ国の二国間関係、中国と関係地域の関係、最近の中国による一連の外交活動の世界における意義が読み取れる。新華社が伝えた。
第1の同心円は二国間関係のレベルだ。中国と3ヶ国の二国間関係にとって2023年は重要な意義を持つ。まず、中国とスペインにとっては、国交樹立から今年で50年になる。習主席は会談で「双方は戦略的な高い見地と長期的観点から両国関係を計画することを堅持し、戦略的連携を強化・発展させ、協力の潜在力を深く掘り起こすべきだ」と強調した。また、中国とマレーシアにとっては、包括的な戦略的パートナーシップの構築から今年で10年になり、来年には両国の国交樹立から50年になる。今回のアンワル首相訪中期間中、双方は中国・マレーシア運命共同体の共同構築について共通認識に至ったことで、両国関係に新たな章が切り開かれることは間違いないだろう。さらに、東南アジア諸国において、シンガポールは中国の改革・開放に最も深く関わり、中国との利益の融合が最も緊密な国だ。今回、両国はさらに一歩進んで、両国関係を包括的で質の高い先見性あるパートナーシップへと高め、より高い基準と目標を定めた。
第2の同心円は地域関係のレベルだ。3回の会談で、習主席は異なる角度から中国と関係地域の協力に言及した。今年後半、スペインはEUの輪番議長国を務める。習主席は、スペインが中国とEUの対話と協力の促進に積極的役割を果たすことを希望すると強調した。そして今回のASEAN2ヶ国首脳との会談では、地域協力が重要な内容となった。アンワル首相との会談で、習主席は「マレーシア側と共に、東アジア協力の初心を堅守し、ASEANの中心的地位を支持し、冷戦思考と陣営対立を断固として阻止し、共通の故郷を力を合わせてしっかりと築きたい」との考えを強調した。リー・シェンロン首相との会談で、習主席は「アジア地域の貴重な発展の勢いを特に大切にし、維持し、地域の平和による利益を共同でしっかりと守り、経済のグローバル化と地域経済の統合という正しい方向性をしっかりと維持する必要がある」と指摘した。
第3の同心円は世界のレベルだ。3回の会談は、最近の中国による一連の外交活動と共に、活力に満ちた、開放を堅持する、責任ある大国としての中国のイメージを世界に示し、激動と変革の中にある世界により多くの確実性をもたらした。「真の多国間主義を堅持し、国際的な公平と正義を維持し、無数の発展途上国の共通利益を維持し、グローバル・ガバナンスの整備により多くの貢献を果たす」「経済のグローバル化と地域経済の統合という正しい方向性をしっかりと維持し、覇道と覇権に断固として反対し、『デカップリング』を明確に阻止する」。会談における習主席の断固たる力強い発言は、歴史的に責任ある大国としての中国の姿を世界に改めて感じさせた。(編集NA)
「人民網日本語版」2023年4月3日