山東省、洋上風力発電産業パークを建設

人民網日本語版 2023年10月30日16:39

山東東営洋上風力発電設備産業パークに入ると、工場施設がずらりと並んでいるのが見える。近くの海面には高さ約100mの白い風車がそびえ立ち、巨大な風力発電機のブレードが休むことなく回転している。経済日報が伝えた。

1年前のここは荒れ果てた白い塩性・アルカリ土壌だった。山東省は第14次五カ年計画期間(2021-25年)に省内で総発電設備容量が3500万kWの3ヶ所の洋上風力発電拠点を計画した。東営はその中の一つだ。

東営経済技術開発区洋上風力発電設備産業パークに位置する中船海装年産120万kW洋上風力発電機設備総組立拠点生産作業場で、作業員が洋上風力発電機の組立を行っていた。中船海装山東公司の蔡梅園総経理は、「これは当社が独自に開発したH260-18MW洋上風力発電機で、単体の出力と風力タービンの直径が世界最大という新記録を達成した」と説明した。

この発電機のブレードの直径は260m。受風面積は約5万3000平方mで、標準的なサッカーコート7面分の広さだ。カットアウト風速であれば、毎年およそ7400万kWのクリーン電力を送電し、約4万世帯分の年間電力を賄える。

蔡氏は、「風力発電設備の部品の長さはややもすると数十m、さらには百m以上になることが多く、長距離輸送に向いていない。当社の生産作業場は港湾の中に設置されている。原材料からナセル、ブレード、タワーといった部品、さらにはナセル内のギアボックスや川下のエネルギー貯蔵設備など、産業パークでは完全な産業チェーン閉ループがほぼ形成されている。これは当社の生産コストと輸送コストを大幅に削減した。港湾内といったハードウェアの優位性のほかにも、東営開発区の完全な産業チェーンクラスターの優位性も、ここへの入居を促す重要な要素だ」と述べた。

東営洋上風力発電設備産業パークは現在まで、28件・総額248億元(1元は約20.5円)の投資を集め、契約を交わしている。繊維や樹脂から、ブレード、基礎、ローター軸、タワー、さらにはナセルなどに至る複数の産業チェーン川上・川下プロジェクトが集積し、洋上風力発電設備製造の産業チェーンをほぼ構築している。産業の集積度とプロジェクトの建設ペースで、全省さらには全国の洋上風力発電設備製造拠点の先頭を走っている。(編集YF)

「人民網日本語版」2023年10月30日

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