福建省、洋上風力発電で「ダブル炭素」の目標を達成へ

人民網日本語版 2023年08月23日09:02

陸地から約40キロメートル離れた福建省平潭県沖の広く青い海面で、数十基の風力発電機が休むことなく回転していた。新華社が伝えた。

三峡集団福建洋上風力発電所エリアで、16MW超大容量洋上風力発電機の設置が完了した。(6月28日にドローンで撮影)撮影・林善伝

三峡集団福建洋上風力発電所エリアで、16MW超大容量洋上風力発電機の設置が完了した。(6月28日にドローンで撮影。撮影・林善伝)

記者はこのほど平潭沖に位置する三峡集団福建洋上風力発電所で、この巨大な16MW超大容量洋上風力発電機を目にした。現場での調整に参加した福州海峡発電有限公司電力運営部の王建波マネージャーは取材に、「これは世界範囲で完成した単一発電設備容量とブレードの直径が最大の洋上風力発電機だ。系統接続し発電開始から1ヶ月近くにわたり、各種指標がいずれも予想通りとなっている」と述べた。

平潭海峡発電有限公司の賈小剛執行董事は、「この1基で年間6600万kWhのクリーン電力を発電できる。標準石炭消費量を約2万2000トン削減し、二酸化炭素(CO2)排出量を約5万4000トン削減する」と述べた。

福建省海域は洋上風力発電資源が豊富で、そのクリーンエネルギー開発の条件に恵まれている。

「東福1号」洋上風力発電海水無淡水化原位置直接電気分解水素製造プラットフォームが福清市興化湾で、実際の海洋環境における試運転を行った。(5月27日撮影。画像提供は取材先)

「東福1号」洋上風力発電海水無淡水化原位置直接電気分解水素製造プラットフォームが福清市興化湾で、実際の海洋環境における試運転を行った。(5月27日撮影。画像提供は取材先)

洋上風力発電海水無淡水化原位置直接電気分解水素製造技術の海上中間試験が今年6月、福清市興化湾洋上風力発電所で成功し、現在は第2世代技術の実証実験を実施中だ。東方電気(福建)革新研究院有限公司の執行董事を務める劉泰生総経理は、「同プロジェクトは洋上風力発電などのグリーン電力を利用しグリーン水素を製造し、燃料電池車またはその他の産業用途に提供する。このグリーン電力を使った電気分解水素製造によりゼロ炭素エネルギー供給を実現する措置は、エネルギートランスフォーメーションの実現と『ダブル炭素』(CO2排出量ピークアウト・カーボンニュートラル)の目標達成において重要な役割を果たすだろう」と説明した。

国網福建省電力有限公司発展部の李栄敏副主任は、「福建省のクリーンエネルギー発電設備容量は2022年末現在で4541万kWに達した。洋上風力発電設備容量は321万kWで全国3位。洋上風力発電は徐々に福建省のグリーンな発展の新たなエンジンになっている」と説明した。(編集YF)

「人民網日本語版」2023年8月23日

注目フォトニュース

関連記事