中国初の大出力完全電動新エネ入換機関車がラインオフ
中国初の大出力完全電動新エネルギー入換機関車が16日、湖南省株洲市でラインオフした。同機関車の最大牽引出力は1500kWに達し、中国で現在出力が最大の新型完全電動入換機関車となっている。同機関車は大容量リン酸鉄リチウムバッテリーを唯一の動力源として採用し、初めて開発された1200kW超大出力液冷急速充電設備を搭載し、「3秒で1kW」の「スーパー急速充電」を実現し、フル充電で1200トンの貨物を牽引し128km走行でき、製鉄企業の熔銑輸送及び入れ替え作業の需要を十分に満たせる。科技日報が伝えた。
同機関車は中車株洲電力機車有限公司が漣鋼集団のためにカスタマイズで開発された。中国中車のベテラン技術専門家の康明明氏は、「これは従来的な内燃機関車の深刻な汚染と高燃費の問題を効果的に解決できる。さらに冶金、港湾、電力、石油化学、鉱山などの業界内部の鉄道輸送の需要も満たすことができ、グリーン・低炭素、経済的・実用的、スマートで先進的などの特徴を持つ」と説明した。
試算によると、同等の作業条件と作業量でこの機関車を使用した場合、1両当たりで二酸化炭素排出量を毎年約150トン減らすことができ、8200本の植林に相当する。既存の内燃機関車と比べると、同完全電動機関車はエネルギー消費コストを毎年約100万元(1元は約20.8円)削減し、全ライフサイクルのコストを20%以上減らすことができる見込みだ。同機関車には永久磁石同期牽引モータをベースとする電気伝導システムが搭載されており、列車全体の効率が内燃機関車より12%アップしている。
また研究開発チームは新型エネルギー貯蔵システムを構築し、エネルギー分割、レベル別保護、火災検知、自動消火などの技術を採用し、物理レベルからシステムレベルまで計「13重の保護」を作り、バッテリーの安全性・信頼性を保証している。同機関車はさらに自動適応制御、スマート運転アシスト、ワイヤレス遠隔制御、機関車・地上総合制御などのスマート制御技術を搭載し、全方位の機関車部品及び内外部の情報監視を実現し、機関車のスマート化レベルと運営効率を高めた。(編集YF)
「人民網日本語版」2023年11月17日
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