中国初の医療用同位体炉が着工
人民網日本語版 2024年02月06日08:56
世界最大出力の溶液型医療用同位体炉である中核集団中国核動力研究設計院医療用同位体試験炉がこのほど、四川省楽山市夹江県で正式に着工した。これは中国初の医療用同位体専用生産炉で、2027年の完成と稼働開始を見込んでいる。経済日報が伝えた。
医療用同位体は核医学診療の基礎で、各種重大疾患の診療に広く用いられている。
核医学の診療頻度、1人当たり核医学機器保有量、放射性医薬品使用量を見ると、欧米日などの先進国は中国の数十倍だ。先進国では患者の約5分の1が医療用同位体を必要とするのに対し、現在の中国は憂慮すべき局面にある。
今回着工した医療用同位体炉は世界最大出力の溶液型医療用同位体生産炉として、稼働後にはモリブデン99とヨウ素131という2種類の医療用同位体の年間生産能力がそれぞれ10万キュリーと2万キュリーに達し、川下の産業クラスター発展を牽引する。中国のがんの診断・治療に重大な変化をもたらすとともに、長期間にわたりこの2種の同位体の輸入に依存し、海外から制限を受けるというボトルネックを解決し、中国の延べ数千万人の核医学の診断・治療の需要を満たすことになる。(編集YF)
「人民網日本語版」2024年2月6日
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