「エンジュの木から来た先祖」山西省洪洞県から移住した先祖を祀る活動が幕開け
「2024年臨汾・洪洞大槐樹尋根問祖」観光シーズンに合わせた一連の活動の発表イベント。
人民日報社人民網1号スタジオにおいて3月29日午後、「2024年臨汾・洪洞大槐樹尋根問祖観光シーズン」に合わせた一連の活動の発表イベントが開催された。
発表イベントの様子。撮影・盧鵬宇
明の時代の初め、現在の山東省や河南省、河北省といった地域は戦乱のため、その多くが住む人もいない無人の地になってしまっていた。農業生産を速やかに再開させ、人口のバランスを取るべく、明の初代皇帝・朱元璋は、中国の歴史において空前絶後の規模の人口移住を実施。その際、山西省臨汾市洪洞県にある大きなエンジュの木(大槐樹)の下に移住者が集められ、移民の手続きが行われたため、中国各地には今でも「大槐樹から一族の先祖が来た」といった伝承が残っており、清明節(先祖を祭る中国の伝統的な祭日、今年は4月4日)に合わせて祖先を祀る「洪洞大槐樹尋根祭祖大典」が行われている。人民網が報じた。
発表イベントでは、洪洞県の特色ある文化芸能パフォーマンスが次々と上演され、スタジオの参加者だけでなく、オンラインの視聴者も、故郷である同県の文化や精神、気質を体感した。
8件のプロジェクトの合同調印式。撮影・盧鵬宇
スタジオでは、8件のプロジェクトの合同調印も行われた。契約総額は73億2600万元(1元は約21.0円)で、その分野は新エネルギーや新材料、現代農業、デジタル経済などに及んだ。発展の見通しが明るく、産業形態が新しく、技術のウェイトが高く、実質的価値が高いテクノロジー型企業がほとんどで、洪洞産業の方向性と発展ニーズにマッチしている。
洪洞県の伝統演劇。撮影・盧鵬宇
汾河が流れる洪洞県には、時が経つほど価値が高まる歴史と文化、多種多彩な風土、人情、息を呑むような大自然の景色を誇り、そこにルーツを持つ人々にとっては懐かしい独特の風味を持つ故郷の味がある。同県にある古く、神聖な「大槐樹」は、600年前の多くの移住者たちを見守り、同県に暮らす人々と同県にルーツを持ち中国各地で暮らす人々を結ぶ懸け橋となってきた。そこには、数え切れないほど多くの人々の故郷を思う気持ちが詰まっているのだ。(編集KN)
「人民網日本語版」2024年4月1日
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