「ザボンの王様」で豊かに 「馬家柚」の産地・江西省広豊

人民網日本語版 2024年12月19日14:45

江西省北東部にある上饒市の広豊区では、秋から冬にかけて、ザボンの爽やかな香りが徐々に広がっていく。

普通のザボンと比べると、広豊で生産されている「馬家柚」は果汁率が52%と高く、トマトに似た色の果肉で、スイカのように果汁がたっぷりで、美しい玉のような透明感を持っている。その味わいは、まさに「ザボンの王様」と呼ぶにふさわしい。

広豊の「馬家柚」は地方特産の高品質フルーツで、広豊区大南鎮馬家が原産。元々は地元の村人が庭先で自家用として育てていた地場のザボンだった。

1980年代中頃、当時まだ広豊県だった広豊区でザボンの優良品種の調査・選定が行われた際、大南鎮馬家村にあるザボンの木が優れた品質であることが分かり、その後、専門家により改良が重ねられ、「馬家柚」という品種が誕生した。

1991年、江西省の「ザボン資源調査成果発表及びザボン鑑定会」で、広豊県が「馬家柚」の母本から摘んだ18個のザボンを出品し、見事に江西省「酸柚類」の第1位を獲得。これを機に「馬家柚」は各地で広く知られるようになった。

知名度の高まりに伴い、「馬家柚」は評価やブランド力もどんどん高まり、「国家地理的表示保護産品」と「農産物地理的表示保護」の認定を受けた。

2013年2月には広豊の「馬家柚」が「中華名果」の称号を獲得し、多くの消費者や各国の人々から高い評価を受けた。

2023年、広豊区における「馬家柚」産業の栽培面積は約1万3333ヘクタール、年間生産量は20万5000トンに達した。また、江西日遠など高付加価値加工企業を誘致・育成したことで、総合生産額は30億元(1元は約21.2円)を突破。これによって、農家5万世帯余りの年収が平均2万8000元増加した。(編集NA)

「人民網日本語版」2024年12月19日

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