3つの視点から読み解く2024年の中国経済

人民網日本語版 2025年01月22日16:35

国家統計局は17日、2024年の中国経済年報を発表した。速報値では、2024年の国内総生産(GDP)成長率は前年比5.0%、全国の都市部調査失業率は平均5.1%で前年比0.1ポイント低下、住民一人あたり可処分所得は実質5.1%増で経済成長と同程度の伸びとなった。経済・社会発展の主要目標は順調に達成された。

中国経済のパフォーマンスをどのように評価するか。

■実力の強化

2024年、中国の経済規模は130兆元(1元は約21.4円)を超え、経済力、科学技術力、総合的国力は新たな飛躍を遂げた。これは2020年に100兆元、2021年に110兆元、2022年に120兆元を立て続けに突破した後、中国経済が再び新たな段階へ進んだことを意味する。

経済的蓄積はより潤沢になった。この背景には、各産業領域や発展実績の積み重ねがある。

製品面では、新エネルギー車の生産台数が1300万台を突破し、グリーンエネルギー船舶の新規受注が世界市場の70%以上を占めた。高効率家電・スマート家電の売上高が2桁成長を維持した。

インフラ面では、鉄道営業距離が16万2000キロメートルに達し、水利建設完了投資額が1兆3500億元に達し、5G、計算能力、蓄電などの新しいインフラの配置が加速した。

物流面では、宅配便取扱個数が1700億個を突破し、国際定期貨物列車「中欧班列」の累計運行本数が10万本を超えた。

貿易面では、物品貿易の輸出入総額が43兆元を超えて過去最大を更新し、8年連続で世界首位を維持した。

■活力の充足

2024年、中国は現地の状況に応じて新たな質の生産力を育成し、新産業、新業態、新モデルが競うように大量に出現し、経済・社会発展に新たな活力を添えた。

2024年、一定規模以上(年売上高2000万元以上)のハイテク製造業の生産額(付加価値ベース)は前年比で8.9%増加。これは一定規模以上の工業全体を3.1ポイント上回った。新エネルギー車の生産量は38.7%増、集積回路の生産量は22.2%増、産業用ロボットの生産量は14.2%増となり、経済発展における「新」と「環境配慮」の度合いが力強く高まった。

改革の全面的深化の縦深的推進に伴い、経営主体の活力も絶えず引き出されている。2024年、中国で登記済みの経営主体は1億8900万社に達し、2023年末より3.1%増えた。「四新」(新技術、新産業、新業態、新モデル)経済分野の新設企業は239万社を超え、新設企業全体の約40%を占めた。

■政策支援

さまざまな要因の影響を受け、2024年の第2四半期(4-6月)と第3四半期(7-9月)に中国経済の成長は鈍化し、比較的大きな下押し圧力に直面した。この重要なタイミングで、党中央はその時の状況に応じてマクロ調整を強化した。特に9月26日に中央政治局会議が追加政策パッケージを果断に打ち出したことは、社会の信頼感への効果的なてこ入れとなり、経済は明らかに回復した。

12月の主要指標を見ると、経済の回復傾向は一層明らかだ。工業成長率は下半期(7-12月)で最高を記録し、サービス業生産指数の伸び率も年間で最高となり、一定規模以上の工業企業の生産販売比率も98.7%という高水準に達した。

複数の外国資本機関が2025年の世界投資見通しで、全体として中国市場をポジティブに評価し、楽観視している。(編集NA)

「人民網日本語版」2025年1月22日

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