習近平総書記の発言から読み解く「五カ年計画」
習近平総書記は4月30日、上海で「第15次五カ年計画」期の経済・社会発展に関して一部の省(自治区・直轄市)代表との座談会を開催し、重要談話を発表した。習総書記は「今年は第14次五カ年計画(2021~25年)の最終年であり、計画の目標と任務の実行に拍車をかけると同時に、情勢の変化に適応し、戦略の重点を把握し、第15次五カ年計画期の経済・社会発展を科学的にしっかりと計画する必要がある」と強調した。
大国の発展には数多くの要素が絡み合う。習総書記は「国家発展計画の戦略的誘導作用の発揮」を特に重視している。第1次五カ年計画によって、社会主義現代化の道のりの基礎が固められた。社会主義革命と社会主義建設期、改革開放と社会主義現代化建設の新たな時期、そして中国の特色ある社会主義の新時代へと続く中で、第13次五カ年計画によって新たな発展理念が根付き、第14次五カ年計画によって質の高い発展による新たな優位性が形作られた。中国は第1次から第14次へと続いてきた五カ年計画を通じて、時間というキャンバスに壮大な絵巻を描き出してきたのである。
五カ年計画が常に焦点を合わせているのは、中国式現代化という壮大な目標である。海外メディアによる分析によく見られるように、「中国は短期的利益ではなく、長期的発展を非常に重視している」のである。
(1)大局の中での位置づけ
習総書記は座談会で「五カ年計画の科学的な策定と継続的な実施は、我が党の国政運営における重要な経験であり、中国の特色ある社会主義の重要な政治的優位性でもある」と指摘した。
この優位性は2つの軸として計画に反映されている。
一つは「全国を一体的に捉える」という横軸だ。「全国の大局の中で精確に位置づけ、計画間の連携を強化する必要がある」。これは、各地域の構想・計画策定に対する習総書記の指示であると同時に、習総書記が長年にわたる地方での取り組みから得た深い教えでもある。
もう一つは「一枚の青写真を最後まで描き切る」という縦軸だ。座談会で習総書記が五カ年計画の実施について言及した「継続」という言葉には、深い意味がある。中国式現代化は、練磨しながら一歩一歩前進していくものだ。
(2)戦略的着眼
情勢が複雑になればなるほど、戦略と計画との関係をしっかりと把握する必要がある。
習総書記は、第15次五カ年計画期の経済・社会発展目標の策定にあたっては「強国建設と民族復興という偉業に着眼し、社会主義現代化の基本的実現をしっかりと中心に据えなければならない」と念を押した。
これは五カ年計画の根本をしっかりと守ることであり、混迷する状況の中でも目標を明確にし、方向を指し示すものだ。
(3)人民を目的とする
人民の実情を知り、人民の知恵を集め、人民の力を結集し、「トップレベルデザインの強化と民意の尊重の堅持を一体化させる」。人民中心という発展理念は現在、国家発展計画の策定を牽引し、中国式現代化の壮大な道のりに溶け込んでいる。
「初心を忘れず、人民に恩恵をもたらすことを根本的な価値指向とし、発展の中で民生を保障し改善することを堅持し、共同富裕を着実に推進する必要がある」という習総書記の重要指示は、計画の価値軸を明確にし、発展に民生への配慮という温かみを加えるものである。(編集NA)
「人民網日本語版」2025年5月7日
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