中国の農業用ドローン、中南米農家の多様な生産ニーズに対応

人民網日本語版 2025年05月09日14:15

チリのロス・ラゴス州カルブコ市で、極飛科技の農業用ドローンがサーモンの入った養殖用ケージに向かって飛行し、給餌の準備をしている様子。 撮影・ジョナサン・パルマ

チリのロス・ラゴス州カルブコ市で、極飛科技の農業用ドローンがサーモンの入った養殖用ケージに向かって飛行し、給餌の準備をしている様子。 撮影・ジョナサン・パルマ

現在、技術革新が加速し産業変革を促進する波の中で、中国の人工知能(AI)技術は急速に発展し、応用シーンも絶えず拡大している。ドイツの工場、イギリスの物流センターからチリの農地に至るまで、中国企業は多様な場面に対してAIの革新的なソリューションを提供している。人民日報が伝えた。

チリ中部オイギンス州サンフェルナンド市郊外の農地で、ドローン操縦士のマリオリ・カラスコさんが農業用ドローンを使って、次の耕作に備えた除草作業を行っている。除草剤を積んだドローンは、設定された範囲と散布パラメーターに基づいて除草剤を均等に散布した後、カラスコさんのそばに安定して着陸した。

「除草や播種など、ドローンの作業効率には本当に驚かされる」と語るカラスコさんが使用しているのは、中国・広州に本社を置く極飛科技股份有限公司(以下「極飛科技」)が開発したスマート農業用ドローンで、AI技術によるスマート測量、高効率播種、精密散布などの機能を備え、現地の農家や農場主が除草、害虫駆除、播種、施肥、薬剤散布といった作業を精密に行うための強力なサポートを提供している。

極飛科技の農業用ドローンは、自律的に測量し高精度マップを生成、障害物も自動で識別・マークできる。操縦士が設定した作業に応じて最適なルートを自動で計画することができる。播種作業では、飛行速度や地形に応じてリアルタイムで散布速度を調整し、重複や漏れを減らせる。農薬散布の際は、飛行制御アルゴリズムとセンサー技術によって、薬剤を正確に散布し、無駄を抑えることができる。このほか、搭載された4Dイメージングレーダーにより、秒速約13メートルの高速飛行中でも精密な自動障害物回避が可能だ。

カラスコさんの雇用主であるエルナン・ホルクラさんは、「以前はこの土地の管理に7~8人必要だったが、今では1人がドローンと連携すれば大半の作業を完了でき、コストも大きく削減できた」と話す。ホルクラさんは自分の農場で極飛のドローンを2年以上使用しており、この新技術はコスト削減と効率向上に貢献しただけでなく、雨天などの天候による生産進捗への影響を回避し、農薬など化学薬品の人体への悪影響も効果的に減らすことができたという。

チリのコモンダ社の営業マネージャーであるジョナサン・パルマさんは、「先進的なAI技術を活用することで、極飛科技の農業用ドローンは多くの作業を自動かつ高効率でこなせる。農業以外にも、林業や漁業の分野への応用も進めている。当社の農業用ドローンをチリ南部の海洋牧場における餌料の精密な投与作業にも導入し始めている。当社は極飛科技のチリにおけるパートナー企業で、先進的な農業テクノロジーのチリなど中南米諸国での応用推進に取り組んでいる。我々は、より多くの中国のテクノロジーイノベーション企業とともに、先端的なAI技術が中南米諸国の人々に恩恵をもたらすことを期待している」と語る。(編集ES)

「人民網日本語版」2025年5月9日

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