中国政府が世界AI協力機構の設立を提唱

人民網日本語版 2025年07月28日15:21

中国政府は26日、「世界人工知能協力機構」の設立を提唱した。現時点で本部は上海に置くことを検討している。新華社が伝えた。

中国にとってこれは、多国間主義の実践を堅持し、「共に話し合い、共に建設し、共に分かち合う」グローバル・ガバナンスを推進する重要な取り組みであり、グローバル・サウスの声に応え、デジタル・人工知能(AI)デバイドの縮小を支援し、AIの善用とインクルーシブな発展を促進するための具体的な行動でもある。

中国は世界人工知能協力機構が重要な国際公共財として、以下の目標を実現することを期待している。

(1)イノベーション協力を深化させ、AIのもたらすメリットを引き出す。

(2)インクルーシブな発展を後押しし、AIデバイドを縮小する。

(3)協調的なガバナンスを強化し、AIの善用を確保する。

中国が世界人工知能協力機構の設立を提唱する目的は、AI分野における国際協力の強化にある。現時点で本部を上海に置くことを検討しているのは、AI分野における中国、特に上海の先行優位性を活かして、国際的な共通認識を形成し、実務協力を促進し、AIが真に全人類に幸福をもたらすようにすることを期待してのことだ。

中国は「共に話し合い、共に建設し、共に分かち合う」理念を堅持し、参加意思を持つ各国と共に、関連する取り決めについて議論していく。それには、主権尊重の原則、対等な関係の堅持、各国が自国の国情を考慮したうえでAI協力を実施することへの支持が含まれる。また、国連憲章の趣旨と原則に従い、AIガバナンスにおける国連の中心的役割を支持し、国連とその関連機関の取り組みを有益に補完する。開かれた包摂的な姿勢で、真の多国間主義を実践し、世界人工知能協力機構を通じてさらに共通認識を形成し、協力を促進していく。

中国は、誠意と意欲を持つ国々が積極的に世界人工知能協力機構の設立準備作業に参加し、AI分野におけるグローバル・ガバナンスと国際協力を共に推進していくことを心より歓迎する。(編集NA)

「人民網日本語版」2025年7月28日

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