「充電ポールが人を探す」時代へ 新エネ車の充電がデリバリー感覚に
スタッフの男性・邢さんは今月5日夜9時半、システムのバックエンドを通して、北京市昌平区の団地・天通北苑・二区の位置を確認した後、モバイル充電車を運転して、新エネ車が駐車されている場所に到着。電話で連絡を受けたオーナーが遠隔操作で充電口を開けると、邢さんはチャージングガンを接続して、受注情報に基づいて、充電を始めた。新エネ車のオーナーがスマホを使って充電サービスの利用を依頼すると、モバイル充電車が車両側に出向くサービスが今、中国の多くの地域で始まっている。工人日報が伝えた。
モバイル充電車のサービスをよく利用しているという北京で働く男性・艾さんが住む団地には公共充電ポールがなく、「以前は充電するために、充電ポールを探しに行かなければならなかった。そして、充電が終わるまで待たなければならなかったので、往復で約2時間を要していた。モバイル充電車のサービスを利用すると、スマホで利用の手続きをして、充電する量を指定すると、車両が来てくれて、遠隔操作で充電口を開けるだけで、充電してくれる。とても便利だし、料金もリーズナブル」と話す。
邢さんは取材に対して、「システムのバックエンドを通して、依頼したユーザーの車両の位置や車両ナンバー、連絡先などをチェックすることができるので、充電しなければならない車両を円滑に、スピーディーかつ正確に見つけることができる。車1台当たりを平均1時間でフル充電することできる。複数のモバイル充電車を同時に使用することで、午後7時から翌朝7時までに、数十件の充電依頼をこなすことができる」と説明する。
古い団地の場合、個人用の充電ポールを設置することは難しく、公共充電ポールの数も十分ではないほか、新エネ車の保有台数が急速に増加しているため、一部の新エネ車のオーナーは、充電不足で運転できなくなるのではないかという不安を抱えている。そのため、多くの企業が、そこに商機を見出している。
北京首鋼城運の商品研究開発センター責任者の常一龍さんによると、同社は2024年9月から、北京市の一部のコミュニティや北京市周辺の高速道路のサービスエリアに、モバイル充電車約20台を投入している。そして、「ユーザーはオンラインで利用申請を済ませば、充電することができる。デリバリーを利用しているような感覚で、時間も労力も節約できる。モバイル充電車の登場で、『人が充電ポール探す』から、『ポールが人を探す』の変化が実現し、『充電』のラインナップがさらに充実した」とする。
充電の料金について、取材を通じて、現時点では市場開拓の段階であるため、多くの企業が運営しているモバイル充電車は、地域の固定充電ポールの料金に合わせられているほか、よりリーズナブルな料金が設定されている場合もあることが分かった。(編集KN)
「人民網日本語版」2025年9月9日
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