商務部「中国がWTO交渉で新たな特別かつ異なる待遇を求めないのは、発展途上大国の責任感示すもの」

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商務部(省)の国際貿易交渉代表を務める李成鋼副部長は24日、商務部で行われたメディア向けブリーフィングで、中国が世界貿易機関(WTO)の現行及び今後の交渉において、新たな特別かつ異なる待遇を求めないと表明したことについて、「多角的貿易体制を実際の行動で支える中国の揺るぎない立場と大国としての責任感が一層鮮明に示された」とした。
米国時間9月23日に開かれた「グローバル発展イニシアティブ・ハイレベル会合」で、中国側は「中国は責任ある発展途上の大国として、WTOの現行及び今後の交渉において新たな特別かつ異なる待遇を求めない」と表明した。
李氏は、「これは中国にとって、国際と国内の両大局に着眼して対外的に打ち出した重要な立場を表明するものであり、多角的貿易体制を断固として守り、グローバル発展イニシアティブとグローバル・ガバナンス・イニシアティブを積極的に実行に移す重要な措置だ。これは必ずや世界の貿易と投資の自由化及び円滑化を促進する強心剤となり、世界経済ガバナンス体制の改革プロセスを推進するプラスのエネルギーとなる」と指摘。
また李氏は、「現在、ルールに基づいた多角的貿易体制は深刻な挑戦に直面しており、覇権主義、一国主義、保護主義が横行し、特定の国が貿易戦争や関税戦争を立て続けに仕掛け、WTO加盟国の正当な利益を深刻に損ない、国際経済・貿易秩序を著しく混乱させ、世界経済の発展に不確実性と不安定性をもたらしている。国際社会においては多角的貿易体制の維持を求める声が一層強まり、WTOがより積極的な役割を果たすことへの期待が日増しに高まっている」と述べた。
商務部世界貿易司(局)の韓勇司長(局長)は、「中国側が表明したこの重大な措置は、鮮明な発展の属性を備えており、多角的貿易体制において発展の課題によりよく焦点を合わせ、国際貿易の普遍的恩恵性と包摂性を高め、南北間の発展格差をよりよく埋め、『世界の発展を後押しする』というWTOの初志を実現することに資するものだ」と指摘した。
李氏は、「中国は依然として世界最大の発展途上国であり、発展途上国としての中国の地位と身分に変更はないということを強調しておく必要がある」とした上、「中国は常にグローバル・サウスの一員であり、常に発展途上国と共に立つ。未来に向けて、中国は中国式現代化の目標に照準を定め、確固として揺るぎなく改革を全面的に深化させ、高水準の対外開放を拡大し、質の高い発展を推し進める」と述べた。
韓氏は、「WTOの現行及び今後の交渉において中国には変わらないことが3つある。すなわち、中国の発展途上国としての地位は変わらず、発展途上国の正当な権益を守る決意は変わらず、世界の貿易と投資の自由化及び円滑化を推進する立場は変わらない、ということだ」と述べた。
李氏は、「中国はこれまでと同様に多角的貿易体制を維持し、WTO改革と国際経済・貿易ルールの調整に全面的かつ深く関与していく。中国は揺るぎなく多くの発展途上国メンバーと共に立ち、発展をWTO改革プロセスの中心的位置に据え、WTOにおけるより多くの発展志向の成果の達成を後押しし、世界経済ガバナンス体制のより公正で合理的な方向への発展を後押ししていく」とした。
韓氏は、「今後、中国は各国と意思疎通や協力を強化し、開放型世界経済の構築促進に貢献していきたい。第1に、一国主義と保護主義に旗幟を鮮明にして反対し、無差別などのWTOの基本原則・協定を守る。第2に、WTO協定を時代に即して前進させ、投資の円滑化協定、電子商取引協定をできるだけ早期にWTOの法的枠組みに組み込む後押しをする。第3に、発展の側面に焦点を合わせ、2026年3月に開催予定の第14回WTO閣僚会議での発展志向の実務的成果を後押しする」とした。(編集NA)
「人民網日本語版」2025年9月25日
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