世界最大の5000平方メートル「空中風力捕捉アンブレラ」が輸送開始

人民網日本語版 2025年09月29日13:38

世界最大規模の高高度風力発電の中核設備「5000平方メートル発電アンブレラ」が26日、北京から正式に輸送開始され、内蒙古(内モンゴル)自治区での試験に向かった。これは、中国初の高高度風力エネルギー分野の国家重点研究開発プロジェクト「大型アンブレラ梯子式陸上高高度風力発電の重要技術と装備」が、現地での飛行試験段階に正式に入ったことを示している。中央テレビニュースが伝えた。

高高度風力発電システムは、空中コンポーネント、牽引用ケーブル、地上コンポーネントの3つの部分から構成される。今回引き渡され・輸送開始された発電アンブレラは空中コンポーネントの中核設備であり、展開面積は5000平方メートルに達し、標準的なバスケットボールコート12面分に相当する。

中国エネルギー建設股份有限公司の首席科学者・羅必雄氏は、「通常の陸上風力発電と比べると、高高度風力発電は土地使用を95%節約し、鋼材使用を90%削減でき、さらに発電コストを30%低減できる上、複数の飛行体を連結できるため、大型化・商業化において明らかな優位性を持つ」と述べた。

高高度風力エネルギーは、まだ大規模開発が行われていない再生可能エネルギーの未開拓領域として、高風速・安定した風向・高い風力密度といった優位性を持ち、巨大なポテンシャルを秘めている。近年、材料技術、浮揚体技術、軽量モーターシステム技術の進展に伴い、高高度風力発電技術の価値が徐々に明らかとなり、世界的なエネルギートランスフォーメーションに向けた持続可能で再生可能なエネルギーソリューションを提供している。中国は世界でも高高度風力資源が豊富な国の一つであり、現在、この分野で一連の独自の知的財産権を有し、産業チェーン全体の技術と設備の国産化を実現できる。

さらに、中国は「第14次五カ年計画(2021-25年)再生可能エネルギー発展計画」や「エネルギー技術革命イノベーション行動計画(2016-30年)」など一連の政策を打ち出し、高高度風力発電技術を国家重点研究開発計画のガイドラインに盛り込んでいる。(編集YF)

「人民網日本語版」2025年9月29日

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