内蒙古自治区で「小さい秋を探す旅」が人気 素朴な楽しみに充実感

錫林郭勒盟の畑で「小さい秋を探す」観光客(写真提供・錫林郭勒盟委員会宣伝部)。
国慶節・中秋節連休(10月1-8日)は終わったものの、内蒙古(内モンゴル)自治区の畑には今も多くの人が訪れて、賑やかさが続いている。錫林郭勒(シリンゴル)盟太僕寺旗のジャガイモ畑に続く道には、自家用車の長い列ができ、呼和浩特(フフホト)市武川県の畑のあぜ道では、ジャガイモ掘りにきた人たちのグループが「宝探し」をしている。こうした「小さい秋を探す旅」は、ネットユーザーが「秋の旅行の楽しさ」を伝えようと、たままた発信した情報がきっかけとなり、今では各地の文化観光当局のバックアップによって特色あるプログラムへと進化した。
北京からドライブ旅行で太僕寺旗にジャガイモ掘りにやってきた観光客は、「これまでは旅行と言えばみんなが行く場所に出かけて写真を撮ることだったが、今は何かもっと『有意義なこと』をしたいと思う」とした。
これは多くの人の考えを代弁しており、あちこちの自然の景観を眺める標準的な行程にはもう飽きてしまい、畑でジャガイモを掘ったり、収穫したジャガイモを焼いて食べたりする素朴な楽しみ方にこそ、「面白い、充実感がある」と感じる人が増えている。ネットユーザーの「楊溜達」さんが発信した家族と一緒にジャガイモ掘りをする動画は再生回数が1000万回を超えた。凝った編集はされておらず、収穫した時の笑顔と土まみれのズボンが映っているだけのこのリアルな動画の飾り気のない生活感が、都市の観光客を大いに引きつけた。

呼和浩特(フフホト)市武川県の畑で「小さい秋を見つけた」子供たち(撮影・楽炎)。
武川県福如東村では、村人が自分たちの畑に観光客が来て「収穫されなかった小さなジャガイモ」を探す様子を眺めている。気にする様子もないどころか、熱心にアドバイスまでして、「こういう小さなジャガイモは収穫しないので、持って行ってくれたら大助かり!」と話す。観光客にとってみれば、探しているのはジャガイモではなく、収穫の喜びだ。村人にとってみれば、地中に眠ったままの資源に新たな価値が加わり、観光客とおしゃべりを楽しむこともできる。こうしたどちらも満足できる双方向のやりとりは、精密に練り上げられた民俗パフォーマンスよりもさらに人の心を打つことができる。
内蒙古は今や「小さい秋探し」をジャガイモからカボチャ、トウガラシへと広げ、各地の農産品の特色ある設計路線に基づいて、活気に満ちた旅行ルートを作り上げた。農村の優位性は「都市の模倣」にはなく、「農村らしさを大切にすること」にある。
内蒙古の「小さい秋を探す旅」の人気は、農村の文化観光にヒントを与えている。身近な畑や日常的な農作業が、上手に打ち出しさえすれば、観光客を誘致する「宝物」になるということだ。畑の持つ素朴な魅力が観光客の心からのニーズと出会った時、農村文化観光は素朴で生命力に満ちた道を歩むことができるだろう。(編集KS)
「人民網日本語版」2025年10月20日
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