国家衛星海洋応用センター、AI海洋大規模言語モデルを発表

人民網日本語版 2025年11月07日14:27

国家衛星海洋応用センターは福建省厦門(アモイ)市で6日、エンド・ツー・エンドAI(人工知能)海洋大規模言語モデル「瞰海」を発表した。これは中国初の「リモートセンシング―再構築―予測」の全プロセスをカバーするAI海洋大規模言語モデルとなる。中国新聞網が伝えた。

「瞰海」は、衛星リモートセンシングで取得した準リアルタイムの海面2次元環境データを、AIモデルを用いて空間的・時間的に拡張・シミュレートすることで、今後10日間にわたる海表および海面下約600メートルまでの水温、塩分、密度、流れ場などの海洋環境を予測することができる。これにより、海表から水中、現在から未来へと貫く時空間的な観測と予測を実現し、海洋環境の深層透視と先見的予測が可能になった。

このプロジェクトは2022年から、中国工程院院士の蒋興偉氏が率いる研究チームが、国家自然科学基金の重要プロジェクト支援を受けて推進してきたものだ。中国独自の海洋観測衛星や国際的な海洋衛星データをAI技術と融合し、リモートセンシングデータの統合、3次元海洋要素の再構築、そしてエンド・ツー・エンドの海洋大規模言語モデルの構築などにおいて画期的な成果を上げた。

現在、「瞰海」の研究開発と商用展開が完了しており、衛星観測から海洋環境予測に至るエンドツーエンドの計算パラダイムを形成。高頻度観測という衛星の強みを十分に生かし、迅速なローリング予測を可能とする新しいビジネス形態を構築している。(編集YF)

「人民網日本語版」2025年11月7日

注目フォトニュース

関連記事