ステージで堂々と楽器を演奏できるようになった自閉症の男性

人民網日本語版 2026年04月07日16:16

自閉症の若者・李岱灃さん(21)が最近、深セン大劇院の音楽ホールで、中国の伝統管楽器・排簫を演奏。ピアニストと共に、曲「如願」を披露し、演奏が終わると、会場からは割れんばかりの拍手が沸き上がった。5年前、陶製オカリナを演奏する動画が予想外の反響となった李さんは今、堂々とプロのステージに立つことができるようになった。多くの人が見守る中、彼は一歩一歩成長している。

2005年に広東省深セン市で生まれた李さんは、3歳の時に自閉症と診断された。母親の胡さんは、「以前は息子と一緒に外に出ることもできなかった。息子は完全に自分の世界に閉じこもっていた。当時、様々な治療法を試したが、どれもうまくいかなかった。めげそうになったこともあるが、小さな息子の姿を見て、『あきらめてはいけない。私の子供なんだから、私が一緒にいてあげないと』と自分に言い聞かせた」と振り返る。

李岱灃さんと母親の胡さん

李岱灃さんと母親の胡さん

李さんが少しずつ大きくなるにつれて、胡さんは、彼が音楽に関心を示すことに気付くようになった。李さんが初めて触れた楽器はひょうたん笛だった。そして、先生のレッスンを1回受けただけで、「きらきら星」を上手に演奏できるようになったという。

それ以降、音楽が李さんと世界を結ぶ「架け橋」となった。李さんは楽器を持つと、自身に満ちた目になり、顔にも笑顔が浮かぶ。そして李さんは、多くの曲を繰り返し楽譜を見なくても演奏できた。

その後、李さんは11歳の時に、陶製オカリナやひょうたん笛といった楽器を本格的に習うようになり、2年ほどでひょうたん笛の10級の試験に合格した。

さらに、李さんは13歳の時に、自閉症患者で結成されている深セン市愛特楽団に加入。そこで、自分に合った交流の場や表現スタイルを見つけた。

今では、李さんは6-7種類の楽器を上手に演奏できるようになっている。胡さんは、「息子は楽団に入ってから、すごく変わった。とても明るくなり、ステージに立つことを楽しんでいる。今では知らない人に微笑むことができるようにもなった」と喜ぶ。

2024年に高校を卒業した李さんは、愛特楽団も卒業。母親と共に自由に音楽を楽しみながら、中国各地を旅行したりして人生を満喫しているという。

中国障害者聯合会が発表しているデータによると、2024年の時点で、中国の自閉症患者は1000万人以上に達している。そのうちの少なくとも300万人は0—14歳の幼児・児童となっている。これは子供1000人に約7人が自閉症という割合となっている。

自閉症の児童に有効な治療薬は現時点で見つかっておらず、主にリハビリテーションが治療法となり、6歳前が最も効果的な時期とされていることは注目に値する。早期発見、早期診断、早期介入により、症状の改善の程度も変わるとされている。(編集KN)

「人民網日本語版」2026年4月7日

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