中国、高タンパク質トウモロコシの独自育種を実現
中国科学院分子植物科学卓越イノベーションセンターの研究チームはこのほど、国内の複数の大学と共同で、野生トウモロコシから高タンパク質遺伝子「THP3-T」の発掘に成功した。これにより、中国の主要栽培トウモロコシ品種のタンパク質含有量が大幅に向上し、畜産・養鶏用飼料産業における大豆粕の使用量削減が可能となり、中国の大豆輸入依存度の低下と、飼料供給チェーンの安全性強化に中核的な支援を提供することになる。この研究成果は6月3日付の国際学術誌「ネイチャー(Nature)」に掲載された。中央テレビニュースアプリが伝えた。
トウモロコシは中国最大の穀物作物であり、主要な飼料原料でもある。しかし、中国のハイブリッドトウモロコシのタンパク質含有量は一般的に約8%にとどまっており、国内の飼料用タンパク質は輸入大豆粕への依存度が高い。このため、中国の大豆輸入量は長年高水準で推移している。試算によれば、中国のトウモロコシのタンパク質含有量が1ポイント向上するごとに、輸入大豆約800万トンを代替できるとされ、高タンパク質トウモロコシの育成は飼料用タンパク質不足を緩和する重要な手段の一つとなっている。
野生トウモロコシのタンパク質含有量は通常30%に達するが、9000年以上にわたる栽培化と品種改良の過程で、多くの優れた高タンパク質遺伝子が現代のトウモロコシから失われてきた。中国の研究チームは長年の研究を通じて遺伝集団を構築し、精密な遺伝子マッピングとクローニングを行い、野生トウモロコシから高タンパク質遺伝子THP3-Tの発掘に成功した。この成果を基盤として、2022年に発掘した初の高タンパク質遺伝子THP9-Tと組み合わせることで、高タンパク質トウモロコシ育種においてさらなるブレイクスルーを達成した。試験の結果、中国で最も普及しているトウモロコシのハイブリッド品種「鄭単958」にこの2つの遺伝子を導入したところ、トウモロコシ種子のタンパク質含有量は8.5%から12~13%へ向上し、植物全体のタンパク質含有量も9%を超え、収量も安定的に維持されることが分かった。(編集YF)
「人民網日本語版」2026年6月4日
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