国際科学技術組織の中国への集積が加速
北京市朝陽区にある国際デジタルアース学会のオフィスエリアを訪れると、同学会が中心となって編集し、世界で発行している権威ある国際学術誌が整然と並んでいる。これは、中国の科学技術イノベーション・プラットフォームの世界的影響力が日増しに高まっていることを示すものだ。科技日報が伝えた。
同学会の王長林事務局長は科技日報の取材に対し、「学会は中国が独自開発したデジタルアース・プロトタイプシステムを基盤に、世界初のデジタルアース科学プラットフォームを構築し、空間可視化やビッグデータ解析、地表プロセス・シミュレーションなど一連の主要技術を攻略した」と説明。国連環境計画(UNEP)の専門家は、このプラットフォームについて、空間情報技術の応用分野においてマイルストーンを打ち建てたと評価している。
1万平方メートルの計画区域に、国際組織サービスステーション、多機能展示ホール、科学技術外交官ラウンジ、越境ネットワークスタジオなど多様なスペースが集約されている。北京市は最近、国際科学技術組織の本部集積区の機能拡張区建設を開始し、集積区の拡充を進めている。
中国初となるこの国際科学技術組織の集積区に拠点を構える科学技術組織は、設立からわずか3年で、当初の8組織から16組織へと増えた。
こうした「マグネット効果」は中国全土にも波及を加速させている。上海市は4月に「上海グローバル科学技術パートナー計画」を発表し、国際科学技術組織の誘致・育成を推進し、四川省成都市には5月に国際インテリジェントセンシング学会が正式に拠点を構えた。
中国が科学技術革新における対外開放を拡大し続ける中、首都圏、沿海部、西部のイノベーション拠点に国際科学技術組織が相次ぎ進出している。科学技術を媒介として中国と世界をより良く結びつけることで、リソースが集約されるだけでなく、イノベーションにおける中国の優位性に依拠することで、国際科学技術組織が一層の活躍の場を得ている。
■国際組織が中国を選ぶ理由とは?
浙江大学中国科教戦略研究院の李飛副研究員は、その背景にある深いレベルの原動力として、中国に存在する膨大なアプリケーションシナリオや完備された産業チェーン、そして唯一無二の「実践的な科学実験の場」を挙げている。
大連理工大学の于暁洲教授も同様の考えだ。中国には多様な地理環境や大量の産業運用データ、長期的な観測資料が存在する。「このような実践的な環境による支えは、世界最先端の基礎研究が理論的突破や技術革新を実現するうえで不可欠な実践プラットフォームであり、国際宇宙飛行連盟がこれほどまでに中国を重視し、我々と世界規模の協力を行うことを望んでいる根本的理由でもある」としている。
地理・宇宙分野の実験の場を有することに加え、デジタル技術や先進製造分野における産業チェーンを完備していることも、国際科学技術組織の誘致における重要なカードとなっている。
成都市に拠点を設けた国際インテリジェントセンシング学会の陳凱副理事長(電子科技大学自動化工程学院院長)は、インテリジェント・センシング技術は学際的・産業横断的協力体制に大きく依存しており、同学会が同市を拠点に選んだのは、この分野における研究の集積力と産業基盤を高く評価したためだと語る。
アプリケーションシナリオと産業基盤が織りなすこうした「磁力」が、国際科学技術組織と中国各地のイノベーション・エコシステムとの「双方向の歩み寄り」を後押ししている。
李飛副研究員によれば、中国の最も独特な求心力はまさに、「科学者+エンジニア+企業家」が深く融合した、このようなグローバルな研究コミュニティにある。この環境の下で、研究者は中国の有するシナリオの優位性を世界の基礎研究の理論的突破を生み出す源泉へと変えることができ、国際科学技術組織もより大きな役割を発揮し、価値を実現することができるのだとしている。(編集NA)
「人民網日本語版」2026年6月24日
注目フォトニュース
関連記事
掲載された記事、写真の無断転載を禁じます。
Tel:日本(03)3449-8257 Mail:japan@people.cn








