「兄妹外交」イメージの下、日印協力に潜むそれぞれの思惑

人民網日本語版 2026年07月06日16:10

(画像著作権はCFP視覚中国所有のため転載禁止)

(画像著作権はCFP視覚中国所有のため転載禁止)

一方は「美しい妹」と呼び、一方は「兄、妹として付き合う約束をした」と応じた。

日本の首相がインドを訪問した際の記者会見で、両国首脳は公の場で「兄、妹」と呼び合った。果たして本当に「もっと早く出会いたかったと思うほど意気投合」したのだろうか。

中央民族大学地域・国別研究院の曲強副院長は取材に対し、「高市首相のこのような行動には3つの理由がある」と指摘した。

第1に、高市首相は日本の経済安全保障に対する不安に駆られている。現在、中日関係が冷え込み、中国が日本に対する輸出規制を強化する状況の中、日本は居ても立っても居られないほど焦っている。

どれほど焦っているのか。ANNの報道によると、日本は廃棄された家庭用エアコンから初めてレアアースの分離・精製を行った。三菱電機が主導し、回収されたエアコンの室外機からコンプレッサーを取り外して分解し、磁石に含まれるレアアースを分離・精製したという。

インドには都合のいいことにレアアース鉱がある。レアアース埋蔵量で世界第3位のインドだが、採掘技術が未熟なため、年間生産量は世界の1%にも満たない。レアアース不足が深刻な日本にとって、インドはまさに「格好のターゲット」だ。

第2に、高市首相は国内の政治的圧力に直面している。共同通信社の最新の世論調査によると、高市政権の支持率は55.8%に低下し、就任以来の最低水準となった。今の高市首相にとって、立派な外交成果を挙げて自らの存在価値を証明することが急務だ。

高市首相は前回の英国訪問でレッドカーペットもなく冷遇された。しかし、今回はモディ首相から「妹」と呼ばれ、盛大な歓迎式典も行われた。これはまさに、高市首相が至急必要としていた「重視されている」印象を与える絵面だった。

第3に、高市首相は日本・米国・インド・オーストラリアの協力枠組み「クアッド」が弱体化したことを受け、日本主導でインド太平洋ネットワークを再構築しようとしている。

高市首相は一貫して「安倍晋三氏の後継者」を自任している。安倍元首相が2016年に提唱した「自由で開かれたインド太平洋」戦略は、各方面を引き込んで中国に対抗する陣営を構築することがその中核的な狙いだった。

しかし、クアッドはここ数年、停滞期に陥り、昨年にインドで開催予定だったサミットはいまだに開催されていない。

ここ数ヶ月間、高市首相はアジア太平洋地域の各国を頻繁に訪問し、アップグレード版「自由で開かれたインド太平洋」構想を「売り込み」、この「空白期間」を利用して、日本が主導するインド太平洋地域における対中包囲網の再構築を図ろうとしている。

一方、インドは米国の態度の揺れに不安を感じている。トランプ政権の同盟国に対する態度がころころ変わることから、インドは「見捨てられる」リスクを感じている。

インドにとってみれば、インドに手を差し伸べる日本が「互いに身を寄せ合う」ための良い選択肢になるのは当然のことだ。(編集KS)

「人民網日本語版」2026年7月6日

注目フォトニュース

関連記事