ドイツの医学研究者が著書で中国侵略日本軍731部隊の犯罪行為を暴く

人民網日本語版 2026年07月10日14:55

「ひとたび戦争が勃発すれば、方法の有効性があらゆる道義的懸念や国際社会からの非難への恐れを圧倒する……。もし国家が敵を征服せねばならないと考えるのであれば、いわゆる道徳的約束も、一枚の紙切れに過ぎぬだろう」。1941年、日本の軍医・北條圓了は、ベルリンの軍医学校で「細菌戦について」と題する講演を行った。中国侵略日本軍第七三一部隊(以下「731部隊」)の創設者・石井四郎の助手だった北條は、ドイツ側と細菌戦の「研究成果」を「交流」することを目的に渡独した。そして、北條に「一枚の紙切れ」と見なされたものこそ、世界各国が1925年にジュネーブで署名した「窒息性ガス、毒性ガス又はこれらに類するガス及び細菌学的手段の戦争における使用の禁止に関する議定書」(ジュネーヴ議定書)であった。人民日報が伝えた。

それから半世紀余り後、ドイツ連邦公文書館軍事公文書分館で、当時医学生だったティル・ベルニヒハウゼン氏はこの講演原稿を目にした。当時、博士論文の準備を進めていた彼は、自身の研究成果が10年以上にわたり各国の研究者に影響を与えることになるとは、予想もしていなかった。ましてや、その論文を基にドイツ語で執筆した専門書が、後に在フランクフルト中国総領事館に見いだされ、中国語版・英語版の出版へとつながることになるとも予想もしていなかった。

2025年10月、ベルニヒハウゼン氏の著書「1932-1945年 日本生物戦部隊が中国で実施した医学人体実験」の中国語版・英語版の出版記念式が、ドイツのフランクフルト・ブックフェアで行われた。中国の黄昳揚・駐フランクフルト総領事は「この著作を通じて、より多くの海外の読者が、世界反ファシズム戦争における中国人民の甚大な犠牲と卓越した貢献についての理解を深め、世界平和の維持と共同発展の促進における中国の立場と主張を知り、苦労して勝ち取った平和を共に大切にすることを願う」と述べた。

現在はハイデルベルク大学医学部グローバルヘルス研究所長を務めるベルニヒハウゼン氏も、出版記念式に出席した。ベルニヒハウゼン氏は「本書は大量の一次資料に基づき、忘れてはならない歴史を客観的に復元する試みだ」と説明。そのうえで、「研究を通じて、私はいくつかの明確な結論に至った。つまり、第二次世界大戦中、日本の細菌兵器研究は、その全過程において生きた人間を対象に行われ、その目的は純粋に生物兵器の開発に資することにあり、医学倫理とは完全に相反するものであったということだ。これは歴史の悲劇であるのみならず、それ以上に人類の良心と文明の守るべき一線に対する挑戦であった」と語った。

同書は今年6月に増刷された。ベルニヒハウゼン氏は増刷について、「光栄に思い、また感謝している。今日、この本が増刷されたことには、依然として現実的意義がある。真実は歴史の礎であり、公義は人類の良知である。この本が過去と未来を結ぶ架け橋となり、私たちが共に歴史を省みて、より良い明日を創造すべく共に努力することにつながるよう願っている」と語った。(編集NA)

「人民網日本語版」2026年7月10日

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