中国のネットユーザーがAIを使って村上春樹の新作を3日で翻訳!?

人民網日本語版 2026年08月10日10:23

日本の人気作家・村上春樹の新作「夏帆―The Tale of KAHO―」が7月3日に刊行されてから数日後に、中国のあるネットユーザーがAIを使って中国語に翻訳したことが話題になっている。しかもその翻訳は三流レベルといった代物ではなく、そのよどみの無さが人々を驚かせている。さらに創造性に富む言葉遣いもところどころに見られ、人間が翻訳したのか、AIが翻訳したのか見分けが容易につかないほどの出来となっている。

中国で村上春樹の作品の翻訳者として最も大きな影響力のある林少華氏も、「ネットユーザーがアップしている中国語翻訳の一部を偶然目にした。全部を読んだ訳ではないが、正直に言って、予想以上の出来だった。なぜなら少なくとも文章によどみが無かったからだ。ただ、AIが翻訳した小説は、ぱっと見はよどみが無くても、ストーリーを訳出したにすぎず、村上春樹独特の作風は再現されていない。ストーリーイコール文学ではなく、作風や文体こそが文学だからだ」との見方を示した。

また、林少華氏は、「AIによる翻訳は出版社に一定の影響を与えるだろう。ネット上でAIが翻訳した作品をたくさんの人が読んでしまえば、当然ながらその販売数に必ず影響が出る。ただ、現時点では、出版社はAIを使って直接翻訳することはしないだろう。少なくとも、文学作品ではしないだろう。その理由の一つは、微妙なニュアンスや言葉遣いを、AIはまだうまく訳出することができないからだ。また、翻訳した作品の版権は翻訳者に属するが、AIが翻訳者と言えるのかという問題もある。本音を言うと、AIが書いたり、翻訳したりした文章は、じっくり読むのには向かない。じっくり読むと多くの間違いを目にしてしまうからだ。つまり、熟考には耐えられず、しっかり読む人の目はごまかせない。しかもそうした読者は決して少なくはないからだ」と指摘した。(編集KN)

「人民網日本語版」2026年8月10日

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