日本は「安全保障上の不安」によってAIを発展させることはできない

人民網日本語版 2026年08月26日14:26

このほど北京で開催された第2回世界人型ロボット競技大会が、国際世論の注目を集めている。中国の人型ロボットが100メートルを8秒86で走ったことで、中国のロボットが持つ絶対的な速度性能と産業面での優位性をめぐり、世界の科学技術界やメディアで幅広い議論が巻き起こった。一方、長年「ロボット大国」とみなされてきた日本にとって、今回の競技大会がもたらした衝撃は小さくない。日本から唯一出場したのはGMOインターネットグループで、同チームのロボットの「身体」は中国のロボット企業・宇樹科技(Unitree Robotics)が製造し、日本チームは制御ソフトウエアのみを担当した。競技成績も振るわず、400メートル予選は10位で辛うじて通過したものの、準決勝では転倒して棄権し、1500メートル決勝でもグループ3位にとどまった。(文:鄧美薇・中国社会科学院日本研究所副研究員。環球時報掲載)

日本国内では今大会をめぐり、複雑かつ微妙な世論の反応が見られる。日本メディアは、人工知能(AI)と人型ロボットの分野における中国の発展のスピード、製造規模、産業チェーンの統合、急速な改良・更新能力を総じて認めている。その一方で、こうした驚嘆の裏には、自国のAI発展の遅れや、ロボット産業における優位性の低下に対する、日本のやるせなさと不安も浮かぶ。

世界的にAI競争が加速する中、高市政権は国家戦略、国際協力、経済安全保障面の布石の強化を通じて、世界的なAI競争における日本の地位向上を試みている。近年、日本は米国とのAI協力を積極的に強化するだけでなく、欧州諸国、インド、韓国、及び他のいわゆる「同志国」とのAI協力ネットワークの構築を加速させ、「AI主権」の理念を推進し、特定の国や企業への依存を減らそうとしている。しかし、外国とのアライアンスによって国内の能力不足を補うこうしたアプローチは、結局のところ通用しない。実際、AI産業の競争の核心はアライアンスの規模ではなく、自国のイノベーション・システムの構築にあるのだ。

より注目すべきは、日本がAIの発展を国家安全保障や地政学的競争と深く結び付けており、これが日本と近隣諸国に多くのリスクをもたらしかねないことである。現在、高市政権はAIや半導体などの戦略分野の発展を、国家の戦略的自律性、サプライチェーンの安全性、国際競争力の鍵となるカードとして位置付けようとしている。これにより、関連する科学技術の発展が安全保障のナラティブに過度に依存し、イノベーション資源が地政学的競争により多く振り向けられることになり、市場の需要や民生産業への応用を弱体化させている。さらに、産業政策と安全保障戦略の深い融合は、日本の科学技術分野における「安全保障化」の趨勢も加速させている。日本政府は自衛隊の指揮統制システムへの国産AIの導入を推進しており、これに関する文言を年末に改定予定の「国家安全保障戦略」など「安保関連3文書」に盛り込む方針だ。このように、安全保障上の不安によって科学技術の進歩を後押しするロジックは、産業の発展促進にマイナスであるばかりか、軍需産業体系の拡大と技術の軍事化の傾向を助長し、地域の平和と安定に多大なリスクをもたらすことになる。(編集NA)

「人民網日本語版」2026年8月26日

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