天井まで伸びる垂直の柱(ポール)を使い、スピン、倒立、さらには「飛翔」など、難度の高い動作を繰り広げる——これは雑技ではなく、ポールダンスと呼ばれるダンスだ。22歳のポールダンサー・劉飛飛さんにとって、ポールは彼女の「軸」であり、ポールダンスは生活の全てだ。彼女はダンスのために全てをかけ、その努力は着実に実を結んだ。新華網が伝えた。
劉さんは大学2年の時、学費を稼ぐためにアルバイトでポールダンスを始めた。以来、すでに2年あまりが経つが、「人気」が出たのはつい最近という。少し前、劉さんが自身のトレーニング中の写真をネットにアップしたところ、そのセクシーな体つき、完璧な曲線美、クールなダンス姿、腰まで伸びた美しい髪などに注目が集まり、微博(ウェイボー)でさかんに転送され、瞬く間に有名人に。ネットユーザーは彼女を「ポールダンスの女神」と称賛した。
人気が出た後、称賛の声も多かったものの、悪口雑言を浴びせる人もいた。これに対し劉さんは「最初は腹が立ったけれど、そのうち気にしなくなった。家族と友人が私を認めてくれ、自分自身がやましいことは何もないと思っていればいい」と語る。
初めの頃、劉さんの家族もポールダンスを支持していたわけではなかった。家族は、女の子が露出の高い衣装を来て舞台の上で踊るなど、近所に顔向けできないと考えていた。しかし劉さんにとって、ポールダンスは他のダンスと同じアートであり、パワーとセクシーさ、美しさを表現する手段だった。
練習とショーを繰り返すうちに、劉さんの身体には青あざやこぶ、すり傷が増え、手には大きなたこができた。「女の子の手じゃないみたいでしょう」。
大学を卒業したばかりの劉さんは今、ポールダンスのコーチとして、毎日数時間のレッスンを受け持っている。生徒は公務員、ホワイトカラー、学生など様々で、多くが健康とダイエットのため学んでいるが、中にはダンサーになるため学んでいる人もいる。
1日のレッスンが終わった後、劉さんは急いでショーの会場に向かう。ショーの時間は夜が多く、終わって家に帰るのはいつも夜10時以降になる。劉さんの毎月の収入はホワイトカラーをはるかに上回るというが、その苦労も大きいことは言うまでもない。(編集SN)
「人民網日本語版」2014年12月28日