人民網、株式会社Channel Jが共催する「環遊日本」(ビジットジャパン~日本の観光スポット写真・動画コンテスト~)が13日に始動した。同日東京で行われた式典には、中国の程永華駐日大使、日本の岸田文雄外相、自民党の二階俊博総務会長、福田康夫元首相、日本商工会議所の三村明夫会頭、人民網の羅華副総裁など、中日各界の関係者70人あまりが出席した。人民網が伝えた。
撮影は芸術であると同時に、効果的に情報を伝える手段でもある。同コンテストは2010年に始まり、これまでに3回実施されている。中国人が日本で撮影した作品をインタラクティブなウェブサイトで展示する同コンテストは、中日両国の重要な民間交流の場ともなっている。作品は人民網の特設サイト上で発表され、ネットユーザーによる投票が行われる。これまでに国内外の数千人の応募者から累計約1万点の有効作品が寄せられ、中国人が見た日本の様々な風景が、写真や動画を通じて紹介されると共に、両国国民の相互理解を促進してきた。一部の優秀作品は人民網の微信(WeChat)・微博(ウェイボー)公式アカウント、および公式アプリなどでも紹介されている。
今年は日本政府観光局(JNTO)の力強い支援の下、「環遊日本」をテーマに作品が募集される。ネット投票の結果と専門家からなる審査員の評価を総合し、最終的に15の受賞作品が選出される。
式典に出席した程永華駐日大使は挨拶の中で、「『国の交わりは民の相親しむに在り』という言葉がある。観光は中日の民間交流の重要な形式であり、両国国民の相互理解を促進し、友好的な感情を増進する上で重要な役割を果たしてきた。ここ最近、訪日する中国人観光客が増加の一途をたどっており、訪中する日本人観光客もやや回復した。これらは皆、両国国民の互いの国への感情を改善し、両国関係の改善と発展を推し進める上で有利な条件となる。このコンテストは、多くの中国人に日本の魅力を知ってもらう良い機会となると同時に、日本の人々に中国人の美的感覚や情熱、友好的な性格を知ってもらうための場ともなる。コンテストの成功は、両国関係の民意の基礎を固める上で積極的な役割を果たすと共に、両国の観光業界・メディア界の交流・協力の促進にもつながる」と述べた。
岸田文雄外相は挨拶の中で、同コンテストの開催を祝福すると共に、「中国人観光客が日本を訪れ、日本の景色や文化を身をもって体験することは、両国間の相互理解促進につながる。日本にとって、日中関係は最も重要な2国間関係のひとつ。4月のアジア・アフリカ首脳会議で、日中首脳会談が行われ、双方は持続的に関係改善を図り、各分野での対話と交流を引き続き実施していくことで意見を一致させた。日本政府は引き続き日中関係の発展に向け努力していく」と述べた。
福田康夫元首相は挨拶の中で、同コンテストが中日交流の促進を後押ししていることに感謝の意を表したほか、「日中関係には今、改善の流れが出来つつある。日本を訪れる中国人観光客も大幅に増加した。今後、政治面および民間における日中両国の交流が、さらなる発展を遂げることを願う」と述べた。
自民党の二階俊博総務会長は、「人民網とChannel Jの尽力により、コンテストは大きな注目を集めている。双方が今後も両国の交流促進に向け貢献を果たされることを願う。両国関係は悪化しやすく、改善が難しい。相互理解を一歩ずつ着実に増進していかなければならない。日中関係が困難を極める中、両国関係が観光交流を通じて改善していくことを願う」と述べたほか、「私はこれまでに4度大規模な訪中団を率いて中国を訪れている。今月22日には5回目となる観光業界関係者訪問団が訪中する。これを通じて両国関係の改善に貢献を果たしたい」と述べた。
人民網の羅華副総裁は、「2014年以降、日本を訪れる中国人観光客は大幅に増加した。メディアの報道はほとんどが中国人観光客の購買力に注目しているが、中国人観光客の日本への情熱は、ショッピングだけでなく、美しい景色や文化、社会の体験や鑑賞力といった面でも体現されている。コンテストの公式サイトは、日本各地の風情や社会の様々な一面を伝える『巨大なギャラリー』であり、中国人観光客が日本の各地へ向かい、自らの目とカメラを通じて日本を感じ、日本の文化を体験することを促すだろう。より多くの中国人がこのコンテストに参加し、そしてより多くの日本人がこの活動を通じて中国人の日本に対する見方を知り、中国への興味を深め、中国を実際に訪れてくれることを願う」と述べた。
式典では、中日のゲストが共同でコンテストのテーマである「環遊日本」の題字を掛け軸に書き、同コンテストの幕開けを告げた。
式典にはこのほか、日本政府観光局の松山良一理事長、中国国家観光局東京駐在事務所の張西龍首席代表、在日中国企業協会の趙方林会長、人民網の徐輝副編集長、人民網日本株式会社の孫璐社長、株式会社ChannelJ佐田正樹代表取締役ら、中日各界の代表者が出席した。(編集SN)
「人民網日本語版」2015年5月14日