旧暦12月8日(今年は1月17日)は、中国で「臘八節(ろうはちせつ)」と呼ばれる仏教と儒教のお祝いの日。この日は五穀豊穣を祝い、まもなく春節を迎える準備をする日である。
臘八節の由来
「臘」の本来の意味は「願い求める」で、その年の五穀豊穣を感謝し、さまざまな物を神々に供える。崇拝の対象となるのは、穀物を最初に植える「嗇神」(しょくしん)や穀物を主管する「司嗇」など。漢(紀元前206-西暦220年)の時代は冬至から数えて3番目の「戊日」を「臘日」としていたが、南北朝(439-589年)の時代に12月8日になり、正式に「臘八節」として祝われるようになった。
臘八節の風習
臘八粥を食べる
「臘八節」という言葉を聞いて、ほとんどの中国人が頭の中にまず思い浮かぶのは、「臘八粥を食べる」ことだろう。材料には通常、もち米を筆頭に、アズキやリョクトウ、インゲンマメ、赤ナツメ、落花生、栗などが使われる。使った材料が去年より多いというなら、ますます良い暮らしを送っているということ。「臘八節」当日、中国の一般家庭では「臘八粥」を作り、家族と共に食べるだけでなく、隣人や友人にも差し入れをする。>>
臘八ニンニクを作る
「臘八節」には、粥を作る以外に、春節(旧正月、今年は2月8日)に備えて、「臘八ニンニク」を作り始める。ニンニクをお酢に漬けて作る「臘八ニンニク」はニンニク全体が鮮やかな緑色になり、お酢とニンニクの香りのハーモニーがたまらない。また、お酢の味がニンニクに甘辛さを加え、春節前夜に家族と水餃子を食べる時の必需品となる。>>
臘八の日に結婚式を行う
臘八はめでたい日だと思われる。「臘八は良い日で、娘は嫁となる」と、この日に新婦を送り、迎えて、結婚式を行う家がとても多い。
「臘八節」、春節の序幕を開く
「臘八節」の到来は春節の序幕が開けたことをも意味し、年末の色が日に日に濃くなっていく。布団を干し、カーテンを洗い、饅頭(中国式蒸しパン)や肉・魚の団子を作り、かまど神をまつり、家を掃除し、年画(吉祥を表す絵)や爆竹を買い、対聯(対句を書いた掛け物)を貼り、ちょうちんをかける…。各世帯には新しい年の到来を祝うムードに満ちる。普段の苦労を一時忘れ、この時期を楽しもうではないか。(編集XM)
「人民網日本語版」2016年1月15日