アジアインフラ投資銀行（AIIB）の開業式典が1月16日午前、北京釣魚台国賓館で開催された。中国の習近平国家主席が式典で挨拶し、「各メンバー国の共同の努力により、AIIBは必ずや、専門的、効率的でクリーンな21世紀の新型多国間開発銀行となり、人類の運命共同体を構築する新たなプラットフォームとなり、アジアと世界の発展・繁栄促進に貢献を果たし、世界経済ガバナンスの改善に力を添えることができるだろう」と強調した。新華社が伝えた。

習主席は挨拶で以下のように述べた。

AIIBの設立・開業は、アジア地域のインフラ投資を効果的に増やし、地域の相互連結と経済一体化を推進するばかりでなく、アジアの途上国の投資環境改善、雇用創出、中長期の発展の潜在力向上に役立ち、アジアおよび世界経済の成長にプラスの作用をもたらすだろう。AIIBの開業は、世界経済ガバナンス体制の改革改善にとって重要な意義を持ち、世界経済構造の調整・変化のすう勢に合致したものであり、世界経済ガバナンス体制のより公正かつ合理的・効果的な方向への発展を推進する。我々は各メンバー国が団結・協力の精神でもって積極的に投資を増やし、AIIBの業務の早期開始を後押しし、AIIBをできるだけ早く発展させ、多国間開発銀行としての力を向上させ、世界の発展事業により大きな貢献を果たすことを期待している。

AIIBは開かれた地域主義を貫き、既存の多国間開発銀行と相互補完し、その強みと特色でもって既存の多国間体制に新たな活力を注ぎ、多国間機関の共同発展を促し、互恵・ウィンウィンの、専門的・効率的なインフラ投融資のプラットフォームになれるよう努力しなければならない。アジアのインフラ投融資の需要は大きい。新旧の機関は様々な形の協力と健全な競争を通じて、アジアのインフラ相互連結や経済の持続可能な発展に対する多国間開発機構の寄与度を高めることができる。世界の発展分野の新たなすう勢と途上国メンバーの多様化した要求を組み合わせ、ビジネスモデルと資金調達ツールを革新し、メンバー国が高品質・低コストのインフラプロジェクトを開発できるよう手助けし、南南協力と南北協力の懸け橋にならなければならない。多国間開発銀行のモデルと原則にのっとった運営を行い、既存の多国間開発銀行の経験とやり方を参考にし、長所を学び短所を補い、高い出発点から運営を行わなければならない。

中国は世界の開発体系の積極的な参与者であり、受益者であり、建設的な貢献者でもある。AIIB設立の提唱は、中国がより多くの責任を請け負い、既存の国際経済体系の改善を後押しし、世界に公共財を提供するための建設的な行動であり、各国の互恵・ウィンウィンの実現に役立つ。AIIB提唱国である中国は、確固としてその運営と発展を支援していく。期日通りに資本金を支払うほかに、間もなく設立されるファンド「プロジェクト準備特別基金」に5千万ドルを拠出し、後進国メンバーのインフラプロジェクト実施を支援する。

AIIBは各メンバー国のものであり、地域と世界の共同発展を促進するためのものだ。我々は、各メンバー国の共同の努力により、AIIBが必ずや、専門的、効率的でクリーンな21世紀の新型多国間開発銀行となり、人類の運命共同体を構築する新たなプラットフォームとなり、アジアと世界の発展・繁栄促進に貢献を果たし、世界経済ガバナンスの改善に力を添えることができると信じ、期待している。

開業式典では、AIIBの創設メンバー57カ国の代表団団長がAIIBの正式な開業を表すボタンを共に押し、習近平主席がAIIBのシンボルとなる「点石成金（石を金に変える）」のモニュメントの除幕を行った。このシンボルには、AIIBを通じて「石を金に変える」奇跡を生み出し、アジアおよび世界経済の持続可能な発展を推進したいというメンバー国の期待が込められている。（編集SN）

「人民網日本語版」2016年1月16日