2016年3月10日  
 

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<企画>嫦娥1号から嫦娥5号まで、中国の月探査ストーリーを語りつつかる

人民網日本語版 2016年03月10日13:54

中国の月探査事業は、「周回」「着陸」「帰還」の3段階に分けて進められる。すでに打ち上げられた嫦娥1号と2号は「周回」の段階に属し、嫦娥3号は第2段階の「着陸」に属する。同じ第2段階に属する嫦娥5号は2018年に打ち上げる予定で、月の裏側で軟着陸を実施する。第3段階では、月面からのサンプル採取と帰還(サンプルリターン)が主な任務で、計画では2017年に嫦娥5号を打ち上げる。「科学研究者が祖国に奉げる初の中国の月の土壌になるだろう。それを持ち帰るということは、中国人が初めて月に『触れる』ということ」と月探査プロジェクト3期のチーフデザイナー・胡浩氏が述べた。

中国初の月周回探査衛星「嫦娥1号」は2007年10月24日に打ち上げに成功、同年11月20日にCCD立体カメラでの撮影を始め、2008年5月12日までに南緯・北緯70度以内の月面の全区域をカバーする画像データを収集、ミッションを完成した。

国家国防科学技術工業局は嫦娥1号が送信した画像データに基づき、中国初の月全体の写真を作成した。「これまでに世界で発表された月の写真で、最も完全な1枚だ」と、月探査プロジェクトで地上応用システムを担当する李春来総設計士は強調した。>>>

2010年10月1日に打ち上げられた月探査機「嫦娥2号」は現在、すでに太陽系の小惑星になり、太陽の周りの楕円形軌道を周回している。嫦娥1号衛星システム総指揮・チーフデザイナーの葉培建氏は「2020年頃に地球付近に戻る見通しだ」と話した。観測データによると、嫦娥2号の宇宙探査距離は、2014年中頃の時点で1億キロを突破した。>>>

国家国防科技工業局が2016年2月19日によると、月探査機「嫦娥3号」着陸機は2月18日に自主的にスリープ状態を解除し、月の28日目の昼に入り、正常に作業を行った。設計寿命が1年の着陸機は、設計寿命を14ヶ月上回り、月面で797日稼働している。>>>

2018年頃に月探査機「嫦娥4号」を打ち上げ、月の裏側で軟着陸する。嫦娥4号の着陸機と月面ローバーは、月の裏側に軟着陸し、巡視・探査を実施する。

地球と月の裏面の通信という問題を、どのように解決する?

月の裏側と表側の着陸には、本質的な差はない。しかし嫦娥4号の任務の最大の難点は、地球上で月の裏側と直接通信できないことだ。

月探査機「嫦娥1号」総指揮兼チーフデザイナーの葉培建氏は「地球と月のラグランジュ点(L2点)に1基の中継衛星を打ち上げる。月が間にあり、地球と中継衛星がその両端にあるとする。月は地球よりも小さいため、間にある月は地球と中継衛星間の通信を遮ることができない。月付近の信号がL2点に位置する中継衛星に届けば、この中継衛星はリアルタイムで地球と通信できる」と話した。>>>

月探査プロジェクト地上応用システムチーフデザイナー、国家天文台副台長の李春来氏は取材に対し、「嫦娥5号は2017年頃に無人サンプル収集・帰還を実現する。嫦娥5号が集めたサンプルを全面的に解剖し、詳細な分析・試験を行う」と述べた。衛星専門家の葉培建氏によると、嫦娥5号(月探査機)の開発は順調に進められている。>>>

その他、嫦娥5号には、新しい月探査機——嫦娥5号、新しいロケット——長征5号、新しい発射場——海南文昌と、3つの「新」も託されている。

嫦娥5号は、月から地球にサンプルを持ち帰れば、軌道周回、着陸、サンプルリターンの3段階計画が全て成功したことになる。そうなれば、中国は有人月面着陸にも挑戦するのだろうか?

一般的には、このステップを踏まえた上で、有人月面着陸が可能になる。月探査プロジェクト3期のチーフデザイナー・胡浩氏は、「我々はすでに一定の技術的基礎を持つ。月探査機の嫦娥1号、2号、3号、月探査プロジェクト第3期再突入・帰還飛行試験などの任務により、中国はすでに月面着陸、月探査、地球帰還という道を歩んでいる。嫦娥5号の任務が成功すれば、月から離陸し地球に帰還する道も切り開かれることになる」と述べた。>>>

胡氏は、「これまでの月探査プロジェクトの実施を通して、月面への軟着陸と地球への帰還の技術の基礎と人材チームの育成はできている。現在、さらに推力の大きなキャリアロケットと生命維持システムが最大の課題。その準備ができれば有人月面着陸も可能になるはずだ」。後者については、「有人宇宙船『神舟5号』による有人宇宙飛行以降、中国の生命保障システムは成熟化している」と述べた。

2017年前後に初の月面サンプル収集・帰還を実施する嫦娥5号の重量は、嫦娥3号の2倍以上となる。中国は推力が最大の次世代ロケット「長征5号」を開発した。これは嫦娥5号の任務を遂行し、未来の月面着陸に向け準備を整えるためだ。(編集SC)

「人民網日本語版」2016年3月10日

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