習近平国家主席は3月31日と4月1日、米国の首都ワシントンで開催される第4回核安全保障サミットに出席した。その間、オバマ大統領と会談した。両国元首の会談は今年初であり、肝要な時期にある中米関係の推進にとって鍵を握る意義を持つ。
第4回核安全保障サミットが1日、米国の首都ワシントンD.C.で開催された。中国からは習近平国家主席が出席し、「国際的な核安全保障システムを強化し、世界的な核安全保障ガバナンスを推進する」と題した重要演説を行った。習主席は演説の中で、「私は(オランダの)ハーグで行われた第3回核安全保障サミットで公平、協力、ウィンウィンに基づく国際的核安全保障システムの構築を主張した。このため、われわれは政治的な関与を強化し、国際的コンセンサスを凝集し、協力・ウィンウィンを核心とする新型の国際関係を構築し、個別対策と抜本的対策を兼ね備えるという方向性をしっかり把握し、世界的な安全保障ガバナンスを推進していく。国の責任を強化し、核安全保障戦略を計画実施し、厳密で恒久的な防衛ラインを構築する。国際協力を強化し、核安全保障の運命共同体を構築し、協調し、ともに進む流れを推進する。核安全保障の文化を強化し、共同で構築し共同で恩恵を享受するムードを醸成していく」と述べた。
●キーワード
【第四届核安全峰会】第4回核安全保障サミット
【《加强国际核安全体系,推进全球核安全治理》】「国際的な核安全保障システムを強化し、世界的な核安全保障ガバナンスを推進する」
【国际核安全体系】国際的核安全保障システム
【国际共识】国際的コンセンサス
【标本兼治】個別対策と抜本的対策を兼ね備える
近年、重大な核テロは起きていないが、テロ対策の状況は複雑で変化に富み、「イスラム国」などのテロ勢力が反動的な動きを示している。核兵器や原発を保有する国の増加、および農業、医療分野での原子力技術の広範な応用によって、核物質の拡散・流失の可能性は客観的に増加している。核安全保障サミットに代表される世界の核安全保障ガバナンス・メカニズムに各国が積極的に参加するのは、国の安全上の客観的なニーズであると同時に、平和的発展に有利な環境を世界に築くための必然的な選択でもある。中国は周辺に核保有国が比較的多く、中国自身が建設中の原発の規模の最大の国であり、原子力の輸出を積極的に推し進めている。核安全保障サミットへの中国の参加は、核安全保障分野での中国の国際的な発言権を高め、開放、自信、責任の負担という大国としての中国のイメージを示す。核安全保障の過程において、中国の打ち出したいくつかの重要な原則は広範な支持を得て、成果文書にも反映された。民生用分野の核安全保障問題をサミットで集中に対処すること、核軍縮や核不拡散など争いのある問題は避けること、国際原子力機関の主導による核安全保障プロセスなどだ。ハーグサミットの声明草案には核安全保障において模範的・中心的役割を果たし、緊急対処能力を強化することなどに関して中国の主張が盛り込まれた。
●キーワード
【反恐形势】テロ対策の状況
【核武器】核兵器
【核材料扩散和流失】核物質の拡散・流失
【全球核安全治理机制】世界の核安全保障ガバナンス・メカニズム
【国际话语权】国際的な発言権
【核裁军】核軍縮
【核不扩散】核不拡散
【国际原子能机构】国際原子力機関