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「中国式」救援活動、高山地帯の地震にどう対応する?

人民網日本語版 2016年08月15日09:14

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ハスアルトさんは、新疆維吾爾(ウイグル)自治区ウルムチ市特勤隊の消防隊員で、この任務について6年になる。6日、彼は他の隊員とともに、高速列車で西寧に向かった。早朝、彼らは海抜3100メートルにある10キロ野営訓練の出発点に到着した。気温は8度、街灯はない。人民網が伝えた。

ハスアルトさんが参加したのは、中国で初めて行われる、高原地帯での広域地震救援訓練だ。青海北部の某所でマグニチュード(M)7.0の地震が発生したと仮定し、公安部消防局が直ちに応急試案を発動、隣接する陝西、甘粛、寧夏、新疆、西蔵(チベット)の5省・自治区から選び、青海現地と共同で、400数人で構成される消防隊を組織し、隊員を被災地に集結させた。

地震救助は、何よりもまず、一刻も早く現地に駆け付けることが求められる。救援隊員は素早く被災者の位置を特定し、速やかに科学的な救援活動を施さなければならない。このような条件を訓練のポイントに据えて作戦を立てるのが、作戦訓練所の仕事だ。訓練に参加する隊員には、18項目に及ぶ演習科目の手配は事前に知らされていない。ただし、10キロに及ぶ高原行軍が実施されることと、72時間分の物資が保障されることは、前もって告知されている。他の省(自治区)の隊員が続々と集合場所に到着している間に、青海本隊はすでに「廃墟」で「生命の兆しの捜索」という演習訓練をスタートさせていた。実際の災害時には、救援隊が現地到着後、生き埋めになっている人の数を知ることは不可能だ。訓練中、作戦訓練所は、救援を待つ人々の総数を明かさないばかりか、崩壊した建物のわずかな隙間を冷蔵庫で塞ぐなど、わざと作業の難易度を上げる。訓練現場では、本物の人間の血痕を用いる、生き埋めになった被災者を救助するために隊員が廃墟に入り込むシーンで被災者役を配するという2種類の方法で、人工的な救援方法、救助犬の感覚による捜索、生命探知機の活用などの手段を考察する。

二次災害の救援活動も、模擬訓練の重要ポイントだ。救援隊は行軍の過程で、地震災害による交通事故に遭う頻度が高い。事故車が道路を塞ぐ状況においても、被災した人々を急いで救出しなければならない。訓練では、4台の車両が追突・横転・埋没の状況に陥った場面を想定し、計18人の負傷者を救援するという課題が与えられた。交通事故の救援方法は、高原地帯と平野部でそれほど大きな違いはないが、複数の事情を組み合わせた訓練を実施することは、できるかぎり実際の災害に近い状況を想定するためだ。

このような訓練は。実は初めてではない。公安部はこれまでに3度、地域をまたぐ広域地震救助訓練を実施したことがあったが、高山地帯で行ったことはなかった。今回の訓練では初めて、通信の保障と高山医療の保証に対する考察が追加され、訓練に参加した部隊は、衛星ワークステーションを架設し、いかなる状況下でも、音声・視覚による連絡が滞ることのないよう徹底した。また、医療面では、隊員の高山病をめぐる診断・予防・治療の訓練を行った。公安部消防局の羅永強・副局長は、「今回の訓練では、▽全体の制度化推進 ▽全方面における保障 ▽多数の科目演習 ▽海抜の高いエリアでの体験 という4つの大きな特徴を呈し、科学的に地震における救援の全過程のシュミレーションを行った」と述べた。(編集KM)

「人民網日本語版」2016年8月15日

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