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イ族漆器の技法を守り続ける伝承者 伝統的なデザインを留めた新製品開発

人民網日本語版 2016年12月26日08:34

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川西大涼山に、古から伝わる伝統技巧がある。それは、原生の漆を顔料とし、赤・黒・黄の三色を用いた漆器で、昔は彝(イ)族の戦士が身に着ける鎧や畢摩法器(祭事者が祭事に使う容器)に使用されていた。イ族の人々の日常生活にとって不可欠なこの漆器は、今では精巧で美しい装飾品としても人気があり、イ族文化の「生きた化石」の代表といえよう。2008年、イ族漆器の漆塗り技法は、国家級無形文化遺産代表リストに組み入れられた。人民網が伝えた。

吉伍伍呷さんは、吉伍家漆器づくりの17代目伝承者だ。今年34歳の彼は、5年前に、第6回四川省工芸美術大師に選ばれ、省内最年少の「大師」となった。父親の吉伍巫且さんも、イ族漆器技巧の国家級伝承者であった。

漆器は、酸枝木(紫檀)や楠を生地とし、野生の漆や各種鉱物顔料が表面に塗ってあり、使われている材料が100%天然由来のもの。無毒(鉛は含まない)、無臭、酸によって腐食せず、高温に強く、漆がはがれず、耐久性が高いといった特徴がある。木材の選択から紋様を描くことまで、伝統的なイ族漆器の製作工程は40種類ほどあり、煩雑かつ贅沢だ。最も伝統的な方法によると、原木伐採から完成品の検収まで、最低13ヶ月、長ければ3年かかる。だが、完成した漆器は最低300年以上保存可能だ。

吉伍伍呷さんは、「漆器は完全な手作り品で、多大な時間と労力が必要だ。昔は、皇室、高官、位の高い人しか使うことができなかった。その価値は極めて高い」と話した。

この伝統漆器は、主に食器や酒器として使われてきたが、吉伍伍呷さんは大坦にも革新に乗り出した。素朴でクラシカルな風格をそのままに、漆塗り技術に現代科学技術を取り入れ、茶道具、観光の記念品、インテリア用品など一連の製品を開発したのだ。忙しい時は、彼の妻も製作を手伝った。

オリジナルのデザインを留めたイ族漆器は、多くの人の間で人気が高まっている。国家も、無形文化遺産技法の保護をより重視するようになったため、吉伍伍呷さんが作る漆器は、次第に供給不足となっている。だが、彼は、最も伝統的なイ族漆器の製作技法を守り続けている。化学材料を使った染色方法について、彼は、「先祖代々受け継がれてきた技巧を私たちの代で絶やすことはできない」と否定的な立場を取っている。(編集KM)

「人民網日本語版」2016年12月26日

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