中国人にビザを免除する国の増加に伴い、中国人の海外起業にチャンスが到来している。浙江省出身で、現在はアフリカ・モロッコ在住の王露平さんは、水煮魚や酸辣土豆絲、麻婆豆腐など家庭的な四川料理を出す中国料理のレストランを開店。開店から半年で月10万元を稼ぐようになっており、現地の貿易会社で働くよりも、その収入は10倍以上になったという。中国新聞網が伝えた。
王さんは一儲けしようと、いち早くモロッコに来た中国人。当時、モロッコ在住の中国人は3000人足らずで、観光客はさらに少なく、年間で1000人足らずだった。2016年6月に中国人にビザを免除したことで、観光業は大盛況を呈し、半年間で中国人観光客は7倍に激増した。
モロッコは風光明媚な国だが、中国人は現地の食事は食べ慣れない上、中国料理レストランも極めて少ない。王さんはこれを起業の好機と捉えた。異国に暮らす中国人は誰しも「ふるさとの味」を懐かしむものだ。王さんは今年1月、モロッコ・フェズ初の中国料理レストラン「長城」を開店した。王さんによれば、「少しあかぬけない響きだが、長城は中国のシンボルで、誰もが見たらすぐにわかる」ということだ。
モロッコ人の客はほとんど来ないという。なぜなら、彼らにとって、1皿の料理が数十元という値段は決して安くないからだ。それでも店は大繁盛している。開店から半年経った今では、毎日50組余りが来店する。いずれも中国人で、月平均10万元の利益があるという。
王さんによると、来店した大多数の客は感激した様子を見せるそうで、「ある時、来店した美しい女性は、水煮魚を口にした途端、見た目も気にせず、むさぼり食べ始めたほど。中国からモロッコまでバイクでやってきたという中国人夫婦もいた。本当にすごい」と話し、観光客のほとんどがメニューを見ることなく次々と注文し始めるのだという。(編集NA)
「人民網日本語版」2017年9月8日
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