2018年1月18日  
 

中日対訳健康知恵袋 企画集 北京のお気に入り

政治|経済|社会|文化|中日
科学|写真|動画|対訳|企画
Apple新浪ツイッターFBLINE微信RSS
人民網日本語版>>中日フォーカス

【インタビュー】 「さくらサイエンスプラン」発起人・沖村憲樹氏

人民網日本語版 2018年01月18日11:15

日本・アジア青少年サイエンス交流計画「さくらサイエンスプラン」の2017年度実施成果報告会が先ごろ北京で開かれた。同プランの発起人であり、長年にわたり中日両国の科学技術分野における交流や協力を積極的に進めてきた日本科学技術振興機構の沖村憲樹上席フェローがこのほど人民網のインタビューに応じ、同プランを中心とした中日両国の科学技術分野の交流について語った。人民網が伝えた。

【日本のグローバルマインドを育てる青少年交流】

記者:「さくらサイエンスプラン」の成果とは?

沖村氏:2014年にまずアジア15ヶ国から3千人を招くところからスタートし、現在までに中国人約7千人を含む、合計1万9500人以上の青少年を日本に招いています。同プランは友好を図りたいということが原点なので、参加者のほとんどが日本を好きになり、また来たいとしてくれたことが一番大きな成果です。

また日本側にとっては、中国や東南アジアの優秀で活発な方々から非常に刺激を受けました。日本はどちらかというと内向きな社会ですので、こうしたグローバルな活動は日本の青少年や大学のグローバルマインドを育てる上で、大きな効果があったと思います。

参加された中国の青少年からも、非常に刺激になり、勉強になったという評価を得ただけでなく、その4割は再度訪日し、日本へ留学を希望する参加者も少なくありません。しかも同プランへの参加をきっかけに、日本の各大学も資金を調達し、中国を訪問するなど相互交流が始まり、共同研究や論文の共同執筆、研修やシンポジウムの開催といったように様々な活動に進化してきています。このように、単純な交流だけでなく、幅広く深い交流に進化しつつあるということが、日本にとっても、中国を始めとしたアジア各国にとっても大きな成果になったのではないかと思っています。

記者:参加した中国の青少年に対する印象は?

沖村氏:まず日本の関係者が驚いているのは、中国の方が非常に優秀だという点です。同プランには高校生コースがあるのですが、中国のトップクラスの高校の最優秀の生徒を招いています。そして日本側も最高のプログラムを用意し、トップクラスの研究所に行き、ノーベル賞受賞者の講演を必ず聴講してもらい、トップクラスの大学のキャンパスを見学するコースになっています。日本の理工系のノーベル賞受賞者の方々のほとんどが同プランに協力し、講演してくださっており、講演は当然英語ですが、その質問や討議のレベルが非常に高く、その優秀さに本当に驚いています。

なかでもノーベル受賞者の白川先生は、単純な講演ではなく、生徒と共に3時間にわたる実験教室を行っています。白川先生は自ら実験メニューを考え、参加者全員に配布するための英文の実験ノートを準備し、助手を交えて事前リハーサルを2回もされています。さらに実験教室の後に提出された感想文には全て目を通されているそうです。白川先生は、実験教室におけるやりとりや感想文のレベルの高さを見て、今年は8回の実験教室を希望して実施してくださいました。しかもこれをほとんどボランティアで引き受けてくださっているのです。日本のノーベル受賞者はアジアにおいてトップを極めている方々ですが、彼らが後世に何を残したいかと考えた時、中国の優秀な青少年との真剣なやり取りにやりがいを見出し、自分のマインドをアジアや中国の優秀な青少年に伝えたいと、一生懸命取り組んでくださっています。

記者:2018年の「さくらサイエンスプラン」の目標は?

沖村氏:私は当初から、中国から青少年1万人を日本に招きたいと思い続け、まだその数には達していませんが、徐々に増加させ、2018年の日本の財政状況は極めて厳しいのですが、全体で7000人くらいに、拡大させたいと考えています。同時に、日本に単に来るだけでなく、その後の交流が活発になりつつあるので、これでようやくスタート地点に立てたと思っています。そのため、その後に続く交流を色々な形で充実し、強化していきたいと思っています。そして日中両国の科学技術交流が、相互にとって、実のあるウインウインの関係になるように発展させていきたいというのが私の希望です。

 

【1】【2】

人民網日本語版LINE公式アカウント開設人民網日本語版LINE公式アカウント開設

图片列表

コメント

最新コメント

おすすめ