携帯電話を使いGPSデータを入力しタップすると、無人耕運機や無人レベラー、無人田植え機、無人農薬・肥料散布機、無人草刈り機などが畑に次々と「進軍」していく。「中国第1期農業全過程無人作業試験プロジェクト」が3日、国家食糧生産機能模範区の江蘇省興化市で正式にスタートした。これにより無人農機が農作業の全てを担当することが現実のものとなりつつある。
今回の無人作業試験は、北斗衛星測位システムやスマート方向システム、スマート動力システムといったスマート車や車載ネットワーク、無人戦術プラットフォームなどの分野のハイテクを融合している。世界先端作業モデルと技術トレンドに対応させ、スマート感知・方針決定・実行を基本的な技術プランとしている。上述した農機は平原地帯や粘土・壌質土、稲・麦二毛作など代表的な農業技術の要求に基づき、初めて実際の生産の全過程で系統的に用いられることになる。これは現段階の中国におけ、スマート農機の種類が最も豊富で数が最多の、専門性が最も高く参与が最も広範な革新的な試みとなる。
江蘇大学党委書記の袁寿其氏は、「今回のデモに参加した無人農機には、主に2つの技術革新がある。まず、正確な作業が可能な点。デュアルアンテナ衛星測位システムを採用しており、センチメートル級の測位精度を実現している。次に、関連するコントロールプロトコルが開発済みである点。開発チームは農機の種類に基づき、自動化技術の改造と応用普及を進めることができる」と説明した。
中国車載情報サービス産業応用連盟秘書長の厖春霖氏は、「この無人作業試験はここで7年間行われる。畑を耕し、植え、収穫し、保存し、輸送するといったサイクルのデジタル化・スマート化・ネット化を、順を追って実現していく。農業を創意あふれる新型産業にし、農家を斬新なハイテク職業とすることで、中国の農業生産モデルの革新に取り組む」と述べた。(編集YF)
「人民網日本語版」2018年6月4日
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