【人民網時評】香港地区選挙制度の整備は中央政府の権限・責任

 2021年03月08日15:29

香港地区選挙制度の整備は中央政府の権限・責任である。最高国家権力機関である全国人民代表大会(全人代)が香港特別行政区の選挙制度を整備する決定(草案)を審議するのは、「一国二制度」体制を堅持・整備し、憲法と基本法の確定した憲政制度秩序を守り、「愛国者による香港統治」という根本的原則を実行に移すための重大な措置だ。

新型コロナウイルス感染症のパンデミックの影響を受けて、2020年の香港地区経済は低迷した。だが香港地区は1997年から2019年までに域内総生産が倍増し、1人当たりGDPでは世界で最も豊かな地域の1つだ。「一国二制度」が歴史の残した問題を解決する最良の策であるだけでなく、香港地区の長期的な繁栄と安定を維持する最良の制度設計でもあることは事実が証明している。

新たな物事というのはたいてい順風満帆とはいかないものだ。前例のない事業である「一国二制度」の実践が困難や試練に直面するのは不思議なことではない。一部の反中・香港攪乱分子と本土の急進的分離独立勢力が、香港地区の現行の選挙制度の不備を利用して特別行政区の統治機構に入り込み、「香港独立」の主張を撒き散らし、中央政府の統治を拒み、特区政府の施政を妨害し、さらには外部の敵対勢力と結託し、選挙を操ることで統治権の奪取を企てた。こうした行為や活動は「一国二制度」原則の譲れぬ一線への重大な挑戦であり、香港地区の憲政制度と法治の秩序を深刻に損ない、国家の主権・安全・発展上の利益に深刻な危害を加え、深刻に香港地区社会の大局的安定を損ない、住民の幸福を損なうものだ。全人代が香港地区の実際の状況に基づき特区の選挙制度を整備するのは、制度・メカニズム面に存在する潜在的リスクを効果的に取り除き、愛国者主体の「香港人による香港統治」を確保し、香港特区における法に基づく姿勢及び有効なガバナンスを確実に保証し、「一国二制度」の実践が確実に終始正しい方向に沿って前進するようにすることが目的だ。

香港特別行政区の選挙制度に生じた不備とリスクを前にして、憲政制度レベルで関連制度を見直し、整備するのは、中央政府の権限であり責任だ。全人代及び全人代常務委員会が憲政制度レベルで香港特別行政区の選挙制度を整備するのは、「一国二制度」及び基本法の実施と関連する制度・メカニズムを整備するうえでのあるべき筋道であり、必然的要請であり、憲法と基本法の規定に完全に合致する。

今年2月以来、関係当局は北京と深センで相次いでワークショップや座談会を開き、特区政府と意思疎通を重ね、「愛国者による香港統治」原則の実行、香港地区の選挙制度の見直しと整備について香港社会各界から意見や提案を幅広く聴取した。真剣な検討と十分な意思疎通を経て、中央政府と関係当局は「決定+法改正」による段階的推進の方法により、憲政制度レベルで香港特区の選挙制度を整備することを打ち出した。これは憲法と香港基本法の規定に完全に合致し、香港地区の現実的必要性と具体的状況を十分に考慮したもので、法治・政治・民意面で強固な基礎を備えるものだ。

今回中央政府が主導して香港特区の選挙制度を整備し、「愛国者による香港統治」という根本的原則を実行に移すのは、まさに「一国二制度」の方針という初心に変わりがなく、香港地区の分断を終わらせ、経済・民生発展に専念できるよう後押しするためであり、香港特区と香港同胞を深く気にかけているからでもある。(文:関滄海)(編集NA) 

「人民網日本語版」2021年3月8日

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