中露メディアが米日の細菌戦取引を暴く

人民網日本語版 2021年09月09日16:30

ロシア「Zvezda」で放送された中露共同制作特番「731部隊ーー日本の犯罪行為調査」。

先日、中国国際テレビ(CGTN)ロシア語部、中央広播電視総台黒竜江総站、ロシア国防省TVチャンネル「Zvezda」が共同制作した特番「731部隊ーー日本の犯罪行為調査」が、「Zvezda」の夜のニュース番組で放送された。

■中露の記者が共同取材

ロシアの記者は新たに機密解除されたハバロフスク裁判の文書を調べた。日本語で手書きされた証言は、第二次世界大戦中に、あるソ連軍士官に起きた事を記していた。彼は捕虜になった後、脱走に成功したが、不運にも日本軍に捕まり731部隊に送られた。

ロシア外交政策公文書館の機密解除文書によると、米国は第二次世界大戦後、日本の戦犯・石井四郎に対するソ連の引渡要請を数度無視した。ソ連は1950年に、アメリカに3件の外交文書を送っていた。機密解除文書によると、ソ連は、人体実験を主導し、細菌兵器を開発・使用した石井四郎を含む日本の主な戦犯の引渡を米国に数度要請したが、米国は取り合わなかった。

CGTNロシア語部記者は731部隊の細菌兵器や人体実験の最新の証拠について、731部隊の跡地や罪証陳列館を訪れ、被害者の遺族や資料の研究者に取材を行った。陳列館の大量の原資料や米フォート・デトリックから入手した機密解除資料は、中国侵略日本軍が731部隊の本部といくつかの支部を拠点に、人体実験から細菌兵器開発、野外実験、細菌戦実施までの全体計画を定めていたこと、中国、ソ連、モンゴルを細菌戦の標的としていたことを示している。日本の敗戦後、人体実験や細菌兵器の資料は秘密取引によって米国の手に渡った。

CGTNロシア語部の記者が取材した日本の細菌戦の体験者・張聖鴻さん。村人全員が原因不明の死を遂げた悲惨な経験を語った。

731部隊が中国で行った非人道的な人体実験の犯罪行為の全貌を暴き出すため、ハルビン市平房区にある中国侵略日本軍第七三一部隊罪証陳列館の研究者らは10数年にわたり各地の公文書館で調査・研究を行うと同時に、民間で保管されている資料の収集を続けた。

研究者は収集した「特別移送」書類の中に、1942年8月8日付のハルビン市警察局から道外警察署への文書があり、ソ連人1名が731部隊の人体実験のために特別移送された事実が記載されていることを発見した。

第七三一部隊罪証陳列館に展示されている細菌爆弾弾頭設計図の写しには、米フォート・デトリックの印章が押され、設計図の下書きを731部隊の石井四郎が提供したことが記されている。(編集NA)

「人民網日本語版」2021年9月9日

最新ニュース

注目フォトニュース

コメント

| 写真記事