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「真実の歴史を直視してこそ未来を考えられる」 南京大虐殺東京証言集会

人民網日本語版 2021年12月13日13:50
「真実の歴史を直視してこそ未来を考えられる」 南京大虐殺東京証言集会
12月11日、東京の在日本韓国YMCAアジア青少年センターで開催された「南京大虐殺から84年 2021年東京証言集会」で講演する元公立高校歴史教師の甲野信夫氏。(撮影・張笑宇)

今年の12月13日で、南京大虐殺から84年。この日は、8回目の南京大虐殺犠牲者国家追悼日に当たる。新華社が伝えた。

南京大虐殺関連の歴史研究に長年携わってきた在日華僑の林伯耀氏は11日、東京の在日本韓国YMCAアジア青少年センターで開催された「南京大虐殺から84年 2021年東京証言集会」で、南京大虐殺に参加した中国侵略日本軍第二碇泊場司令部の梶谷健郎軍曹が生前に描いた「煤炭港大虐殺」の地図を手に講演を行った。

同日の証言集会では梶谷軍曹の日記の他、中国侵略日本軍の中島今朝吾第16師団長と佐々木到一第30旅団長の私記も紹介された。佐々木は私記に「払暁前我第一線は敵陣地に突入し続て敵を急追し、軽装甲車中隊午前十時頃先づ下関に突進し、江岸に蝟集し或は江上を逃れる敗敵を掃射して無慮一万五千発の弾丸を射ち尽くした」と記している。残酷な言葉の1つ1つが、日本軍が南京で行った大虐殺の事実を裏付けている。

南京煤炭港大虐殺の生存者である陳徳貴氏と潘開明氏の証言ビデオも上映された。彼らの証言する、河辺に押し立てられた人の数、連行される民衆の列、日本軍による掃射の様子などは、梶谷日記の内容と完全に一致し、佐々木の記録した内容とも呼応している。異なる立場からの同じ場面の描写が、互いに裏付け合い、反論の余地のないものとなっている。

主催者である「ノーモア南京の会」の田中宏代表は、「『ノーモア南京の会』を設立したのは、日本人がノーモア・ヒロシマだけでなく、日本軍が起こした南京大虐殺も銘記するためだ」と語る。田中氏によると、同会は福岡、広島、長崎、大阪、名古屋、東京など10ヶ所に支部があり、12月13日前後に日本各地で証言集会を開催している。新型コロナウイルスのパンデミックがなければ、南京から証人や遺族を日本に呼んで話を聞いたり、日本で上映するための記録資料を南京で撮影したりすることも考えていたという。

南京大虐殺は動かぬ証拠があるにもかかわらず、日本の一部政治屋は今も歴史の真実を塗り替えようと腐心している。

証言集会では、東京都の公立高校を定年退職した元歴史教師の甲野信夫氏が、指導方法や教材に「小細工」をし、日本の生徒達の真実の歴史に対する認識を曖昧なものにする日本政府のやり方を批判した。例えば、南京大虐殺を「南京事件」と称したり、中国侵略戦争を責任が同等の「日中戦争」と称したり、南京大虐殺の犠牲者数を否定したり、「河野談話」を削除したり、不明瞭な表現を使用したりすることで、歴史の真実を曖昧にし続けている。甲野氏は「政府は毎回、細かい部分で歴史を修正してきたが、一つ一つの修正が積み重なると、長い間の後には歴史の真実の原型が完全に失われてしまう」と述べた。

同日、日本人100名近くが証言集会に参加した。真実の歴史を語る一つ一つの証言を前に、出席者全員が非常に真剣に耳を傾けていた。司会者は「真実の歴史を直視して初めて、悲惨な歴史から真に抜け出し、未来にどこへ向かうべきかを真に考えることもできる」と語った。(編集NA)

「人民網日本語版」2021年12月13日

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