中国外交部(外務省)の趙立堅報道官は27日の定例記者会見で、「日本は福島原発汚染水の海洋放出を一方的に決定したうえ、その準備を推し進め続けている。これは名実ともに『耳を覆って鈴を盗む』行為だ」と述べた。
【記者】報道によると、福島県漁業協同組合連合会の野崎哲会長は23日に萩生田光一経済産業相と面談した際に、「自分たちの生活の場(である海に)に(陸上で)保管すべき(処理)水が流されるのを、理解することはできない」と述べ、東京電力が以前の約束に反して関係者の理解を得ぬまま海洋放出を進めていることに深い遺憾の意を表した。韓国外務省高官も在韓国日本大使館高官を呼び、日本が福島原発汚染水の海洋放出手続を強行していることに憂慮を表明し、韓国側の立場を示す外交書簡を渡した。これについて中国側としてコメントは。
【趙報道官】報道に留意している。日本側は福島原発汚染水の科学的で透明性ある処理を自ら標榜し続けてきたが、国内的にも国際的にも同意を得ていないことを、この報道は十分に物語っている。中国には「耳を覆って鈴を盗む」という成語がある。自分の耳を覆って鈴を盗むという意味で、自分も他人も欺くことの喩えだ。日本は、安全な処分手段を尽くさず、情報を全面的に開示せず、近隣諸国や国際機関と十分な協議をしないまま、原発汚染水の海洋放出を一方的に決定したうえ、その準備を推し進め続けている。これは名実ともに「耳を覆って鈴を盗む」行為だ。
このほど中国側も、日本が原発汚染水の海洋放出の準備を進めていることに対する重大な懸念と断固たる反対を表明した。日本は、近隣諸国を含む国際社会の懸念に真摯に対応し、海洋放出という決定を早急に撤回するとともに、全ての準備作業を停止すべきだ。(編集NA)
「人民網日本語版」2021年12月28日