(写真提供・新華社)
北京冬季五輪のマスコット「氷墩墩(ビン・ドゥンドゥン)」の人気が急上昇中で、オンラインでもオフラインでも手に入らない状況が続いている。
6時間並んでも買えないことも
北京市はここ2日ほどマイナス5度から5度の間で気温が推移して寒い日が続くが、繁華街の王府井にある「北京2022公式ライセンスグッズ旗艦店」の入り口前には、朝から晩まで長蛇の列ができている。
「6時間並んだのに、販売数が限定500個で1人1個しか買えなかった」と発信するネットユーザーがいた。「並んでやっと自分の番が来たと思ったら売り切れ」、「前日の夜から並んでいた」という人もいた。
なかなか手に入らないのはオフラインの旗艦店だけではなく、オンラインでも状況は同じだ。グッズ発売当日には、100万人を超えるユーザーが天猫(Tmall)の五輪公式旗艦店にアクセスしようとしたものの、アクセスできた時には「品切れ」の表示しか見ることができなかったという。
オフライン店のスタッフは6日、「今はビン・ドゥンドゥンのキーホルダーもぬいぐるみもすべて売り切れで、明日どれくらい入荷するかもよくわからない。うちの店は9月まで販売を続けるので、誰もがビン・ドゥンドゥンを買えます」と話した。
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ビン・ドゥンドゥンのデザイナーすらグッズが手元にない状況
ビン・ドゥンドゥンのデザイナーチームの責任者である曹雪さんは、「自分もチームもビン・ドゥンドゥンがこれほど人気が出るとは想像もしなかった」と話し、グッズは買えるのかとの質問には、「開会式の数日前にはまだ手元にストックがいくつかあって、しかも私たちデザイナーのサインが入っているもので、そのときは親戚や友人にあげないと残ってしまうと考えていた。まさかこんなに人気が出るとは思わなかった」と答えた。
デザイナーの曹さんもチームのメンバーも手元のストックはすでになく、親戚や友人からの問い合わせには「ごめんなさい」と返事をするしかないという。「自分の知るところでは、メーカーも生産を再開してビン・ドゥンドゥンの新たな生産を急ピッチで進めている。皆さんが気に入ったライセンスグッズを手に入れられることを願っているし、皆さんがウィンタースポーツを一層応援してくれることを願っている」と曹さん。
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ビン・ドゥンドゥンの供給を拡大
北京冬季五輪組織委員会市場開発部の朴学東部長は、「需要が集中的に爆発し、これに各工場の従業員が春節(旧正月、2022年は2月1日)休みに入っていることが加わって、今は一部の商品、特にビン・ドゥンドゥンのライセンスグッズが一時的に手に入りにくい状況になっている。組織委はすでに各メーカーと連絡を取り、工場が生産を再開したら、積極的に生産を推進するので、市場では商品が切れ目なく供給されるようになるはずだ」と述べた。
朴氏は、「天猫の五輪公式旗艦店では、連日ビン・ドゥンドゥングッズが売り出されているし、同時に、予約販売するビン・ドゥンドゥングッズや、さらには春節記念バージョンのビン・ドゥンドゥングッズもあり、まもなく天猫旗艦店で予約もスタートする。皆さんにぜひ購入していただきたい」と続けた。
朴氏はさらに、「北京2022公式ライセンスグッズ販売店などのショップは、購入制限措置を取って、より多くの人がマスコットのライセンスグッズを買えるようにする。組織委は16品目・5千種類あまりのライセンスグッズを打ち出している。これらのグッズも五輪と同じように消費者の注目を集めるのに値するものだ。同時に、北京冬季五輪のライセンスグッズは少なくとも今年6月まで販売を続けるので、消費者の需要に応えることができるだろう」と述べた。
中央テレビニュースの最新の情報によると、江蘇省啓東市にあるおもちゃメーカーは、全国に3社、同省では唯一の冬季五輪マスコットの設計生産に関わった企業だ。同社の社長は、「春節前に追加注文を受け、従業員たちは作業時間を延長して冬季五輪のビン・ドゥンドゥンと『雪容融(シュエ・ロンロン)』のグッズを作り続け、これまでに約5万セットの出荷を行った」と述べた。
同社長はさらに、「これまで商品を作りすぎないようにしてきたが、まさかこんなによく売れるとは思っていなかった。現在の市場での人気を踏まえ、当社は2月8日からフル稼働して、市場のニーズに最大限応えていく計画だ」と述べた。(編集KS)
「人民網日本語版」2022年2月7日