中国の王毅国務委員兼外交部長(外相)は5日、タイ・バンコクで同国のドーン副首相兼外相と会談し、共同記者会見に臨んだ。
王部長は「中国とタイの包括的な戦略的パートナーシップの構築から今年で10年になる。両国関係は着実に前進しており、大きな将来性がある。今回の訪問で、双方は戦略的な意思疎通を踏み込んで行い、4つの面で重要な共通認識に至った」として、以下を挙げた。
(1)中国・タイ運命共同体を共に構築する。双方は、これを両国関係の将来の発展の目標及びビジョンとし、「家族同然の中国とタイ」に新たな時代的意味を与え、より安定し、繁栄し、持続可能な中国・タイ関係の素晴らしい未来を切り開くことで一致した。
(2)中国ーラオスータイ鉄道の早期全面開通を共に実現する。双方は、同鉄道を南はタイの「東部経済回廊」まで達し、北はラオスを経て雲南省へ入り、「陸海新ルート」と接続して、欧州へ直通する鉄道にすることで一致した。この鉄道によって物流を促進し、物流によって経済・貿易を促進し、経済・貿易によって産業を促進し、コールドチェーン輸送、観光専用列車、「ドリアン・エクスプレス」を増やし、沿線の包括的協力を後押しして、3ヶ国の国民にさらに多くの確かな利益をもたらすことで一致した。
(3)サイバーセキュリティを共に確保する。双方は、サイバーセキュリティ協力覚書に署名した。これは両国のデジタル経済の健全で安定した発展を促進し、グローバル・デジタルセキュリティに貢献するものとなる。双方は、あらゆる形の通信詐欺を断固として取り締まり、両国民の財産の安全を守る。
(4)APEC首脳会議の前向きな成果を共に後押しする。中国は、タイが今年のAPEC会議の開催に成功することを支持し、タイが主催国として重要な役割を果たし、アジア太平洋、発展、アジア太平洋自由貿易圏の構築に焦点を合わせ、「プトラジャヤ・ビジョン2040」という目標に向けて再出発し、APECの発展に新たな力強い原動力を与える会議となるようリードすることを支持する。(編集NA)
「人民網日本語版」2022年7月6日