中国の国産超高性能炭素繊維の量産化に進展

人民網日本語版 2023年08月23日13:51

20日、中国石油・化学工業連合会が共同で主宰した技術鑑定会では、国産超高強度ZA60XC(T1000)PAN炭素繊維1000トン級工業生産技術が専門家委員会の技術鑑定に順調に合格した。専門家委員会は、「同成果は世界トップレベルに達している。うち前駆体構造の設計と表象分析技術は世界をリードしており、鑑定合格に全会一致で同意した」との見方を示した。人民網が伝えた。

炭素繊維は「工業の金」「新材料の王」と称えられ、強度が高く、ヤング係数比が大きく、耐腐食、耐疲労、耐高温などの特徴があり、航空・宇宙、国防・軍需産業、交通、新エネルギー、海洋工学などの分野で不可欠な重要戦略的材料だ。長期間にわたり、炭素繊維分野の最も中核の先進技術、特に超高強度炭素繊維の大規模量産化技術は先進国によって独占されていた。

長盛科技有限公司の関係者によると、中国の経済・社会の発展に伴い、炭素繊維及びその複合材料の需要が急増している。中国の炭素繊維生産量は空白に近い状態から、2022年には世界の生産量の3分の1を占めるに至り、飛躍的な発展を実現した。しかし大半の生産能力はT300及びT700のレベルに留まっていた。ハイエンドのT800製品は品質の安定性が不足し、T1000以上の超高性能炭素繊維製品は100トン級の技術成果しかなく、1000トン級の規模化・安定化生産が実現できなかった。近年、長盛科技有限公司が担当し深圳大学が協同する2年余りの科学研究と技術開発を経て、年産1700トンの生産ラインでT1000製品を安定的に生産できるようになった。中国の権威ある機関の検査によると、その性能は世界の同等製品のレベルに達しており、製品の品質合格率は95.6%以上に達している。(編集YF)

「人民網日本語版」2023年8月23日

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