ファーウェイ新スマホ分析 注目の背景にチップ国産化のブレークスルー
新製品発表会も行わずに発売された華為(ファーウェイ)のスマートフォン新製品「Mate 60 Pro」が最近、広く注目を集めている。
ここ数日間、中国内外の専門家が相次いでこの新スマホを解体して分析した。4日には世界的に有名な半導体産業コンサルティング機関のテックインサイツ(TechInsights)が分析結果を発表し、「ファーウェイのMate 60 Proには新型の麒麟9000s(Kirin 9000s)チップが搭載されており、7ナノメートルの先進半導体も採用されている。これは、テックインサイツが記録を取り始めて以来の、中国の設計・製造における画期的な意義をもつ出来事だ」と述べた。
テックインサイトの副代表はMate 60 Proの評価で、「驚くべき」、「想定外」といった言葉を用い、「これは確かに驚くべき品質水準であり、私たちの想定外だった。この新製品が世界一流であることは明らかだ。これはつまり、中国には非常に高い能力があること、そしてその技術が進歩し続けていることを示している」と述べた。
最近、ファーウェイの次世代スマホ旗艦モデルのMate 60 Proが広く注目を集めている。その背景にあるのは、ファーウェイが米国で打撃を受けながらも国産化で絶えずブレークスルーを達成していることだ。
2019年5月から2020年9月まで、米国政府はファーウェイに対してたびたび制裁を科し、ファーウェイは5Gスマホ用半導体の調達ルートを断たれた。すると、ファーウェイのスマホ売り上げは大幅に減少した。さらにこの1年間は、米国が半導体分野で中国に対して発動する制限措置がどんどんエスカレートしていた。
米商務長官は先ごろ中国訪問を終えた後、引き続き中国に半導体を売るものの、最も先進的な米国製半導体が中国に流入するのは防止するとの姿勢を示した。
北京郵電大学の教授で中国情報経済学会の常務副理事長を務める呂廷傑氏は、「米国は中国への5G半導体の提供を禁止してはおらず、禁止対象にしているのはファーウェイへの輸出だけだ。中国国内の他のスマホメーカーは米クアルコムの半導体を使用しているところが多い。米国が禁止するのは中国に先進的な高性能半導体を提供することであり、これは主にまもなく爆発的発展が見込まれる人工知能(AI)分野で使用されるものを指している。よって米国は中国に対するAI分野の先端半導体輸出と一部のコア企業に対する半導体提供を防がなければならない。ここで言うコア企業には、たとえばファーウェイのような産業エコシステム全体において強い力があり、開発力を備え、通信端末市場も掌握している企業が想定される」と述べた。(編集KS)
「人民網日本語版」2023年9月8日
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