種子業イノベーション拠点となる「国家南繁硅谷」を2030年までに全面的に完成へ

人民網日本語版 2024年02月01日15:38

「国家南繁硅谷建設計画(2023-30年)」に関する記者会見が1月31日、海南省三亜市で行われた。同計画によると、科学研究、生産、販売、科学技術交流、成果実用化を一体化させた中国全土に寄与する「南繁(南方地域における繁殖・育種)硅谷(シリコンバレー、科学技術イノベーションが進んだ地域の意味)」が30年までに全面的に完成する。人民日報が伝えた。

南繁拠点は中国の農業科学研究に不可欠な戦略的資源で、種子の生産などにおいて極めて重要な役割を担っている。同計画は農業農村部(省)、国家発展・改革委員会、財政部、自然資源部、税関総署が共同で通達したもので、南繁硅谷の建設について全面的な計画を立てた。そして種子業の質の高い発展を主軸に、南繁硅谷を国家級種子業イノベーション拠点、種子業の質の高い発展の新エンジン、種子業科学技術国際協力の大型プラットフォーム、種子業改革開放深化試験エリアを築き上げる。

同計画によると、南繁硅谷の建設は2段階の目標に分かれる。25年までに国家南繁硅谷の産業の牽引力と国際的な影響力を大幅に高め、資源、技術、人材、資金などの要素を集積する流れを大まかに形成する。関連政策と制度体系を構築し、それを健全化する。種子業の知的財産権保護体系を徐々に改善し、ビジネス環境を大幅に最適化し、科学技術研究開発の成果を上げる。国家級種子業イノベーション拠点を大まかに完成させる。30年までに海南自由貿易港の制度下の種子業イノベーション体系、政策体系、産業体系を健全化・改善する。世界をリードする科学研究大学、イノベーション企業、リーダー的人材を集積させ続け、科学的育種のイノベーション能力を高める。世界をリードする科学研究成果を形成し、科学研究、生産、販売、科学技術交流、成果実用化を一体化させた中国全土に寄与する南繁硅谷を全面的に完成させる。

同計画はさらに、南繁硅谷建設の6つの重要任務を明確にした。(1)重要科学研究の重要共通プラットフォーム、応用研究プラットフォーム、産学研共同種子業イノベーションプラットフォームを構築し、科学研究育種イノベーション能力を高める。(2)育種・種子製造拠点、熱帯作物、家畜・家禽・水産物良種繁殖拠点を高基準で建設し、ハイレベルの南繁の需要を満たす。(3)農作物・家畜・家禽・水産物種子業産業パークを建設し、現代的な南繁産業体系を構築する。(4)種子業サポート・保証体系を健全化し、遺伝資源収集・保存及び種子業監督管理・ガバナンスを強化し、南繁の管理サービス能力を高める。(5)国際交流・協力プラットフォームを構築し、技術の対外協力を実施し、「一帯一路」(the Belt and Road)種子業貿易を強化し、南繁の種子業発展余地を拡大する。(6)隔離・検査・検疫施設を改善し、遺伝資源参入許可ルートを最適化し、資源検査の技術的サポートを強化し、生物安全リスクの制御可能性を保証する。(編集YF)

「人民網日本語版」2024年2月1日

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